国盗り合戦 ②
こういう戦争って突然無双ゲーム始まるよね。
とまぁ、飲み物片手に観戦してます。いや、ルシファー強すぎんだろ。ルシファーだけでいいような気がしなくもない。
ハーメルンは少し無理をしているのかダメージを少し負っているけれどルシファーはまだ無傷。
戦力としてやばいなおい。
「人間如きが我に敵うとでも! 貴様らなんぞ天使の力を使わずとも余裕ではないか!」
ルシファーは嬉しそうに剣で斬り、人をちぎっては投げちぎっては投げる。
楽しそうだなー。
「む」
すると、目の前に何かが降り立った。
ルシファーは飛びのいて確認をしている。私も鑑定してみると、それは驚く名前だった。
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・ベルフェゴール
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それは怠惰を司る悪魔。
ルシファーは剣を構えてそいつと対峙している。
「何の真似だベルフェゴール。貴様はこういうのに参加するような奴ではないだろう」
「そっちこそ。人間如き倒すまでもないとか言っていなかったかしらあ?」
と、お互いの間に火花が散る。
「ふん。神の命令だ」
「あらあら」
「貴様も敵対するなら殺すまでだが」
「こわ~い。だけど仲間になるなら極上の寝床用意してくれるっていうし敵対するわぁ」
極上の寝床につられたのかよ。
もしかして仲間にする方法はだらけさせるだけだったりするんだろうか。
「ここに大罪の悪魔揃えましょう? そのほうが盛り上がるわよねぇ」
「いいだろう」
ベルフェゴールは口笛を吹く。
すると、どこかから飛んでくる悪魔。
「何の用だベルフェゴール。我を呼ぶなぞ」
「喧嘩でもすんのかぁ?」
飛んできたのはサタンとベルゼブブ。
ベルゼブブは私を見つけるとにっこり微笑んだ。かっけえ。
そして次に飛んできたのはというと。
「なんだよ呼んでよ。暇じゃねえんだよ俺」
「羨ましい……! 暇じゃないなんて……!」
マモンとレヴィアタン。
「あらあらあらぁ」
と、最後に色欲の悪魔アスモデウス。
大罪が揃ったことにより辺りは一層暗くなった。
「私を手伝ってぇ。憎きルシファーを叩きのめすのよぅ」
「面白そうだな。のったぜ」
「ふん。いいわよ。羨ましかったから殺すわ」
「わかったわぁ」
とサタン、レヴィアタン、アスモデウスがベルフェゴール側。
「残念ながら我はルシファーと同じ立場にいるのでこちらだ」
「ルシファーには何の恨みもねえし、それに俺もこっち側になったからな」
とマモンとベルゼブブがルシファー側だった。
ベルゼブブとルシファーって喧嘩していたような気がするけれどこんなときには協力するんだ。でも相手は四人。こっちは三人。数的にはこっちの不利だけれど……。
「貴様ら四人がかりで我を倒せれば御の字だろう」
「邪魔するなら食うのみよ。ベルフェゴール」
「さぁ、刺激をくれよ! 強欲の名のもとになぁ!!」
戦闘が始まった。
ボスはベルフェゴールでした。
本来は一対一。ですが大罪の一人を仲間にしていれば大罪が揃ってしまいます。他の大罪をプレイヤーが仲間にしていないと敵になりますね。