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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第七層エリア 【異界から来たるは勇ましき者】
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勇気ならざる蛮勇の勇者 ①

本日は多分これだけィ!

 王都を探索していると偶然金髪の勇者とであった。

 あの時召喚された勇者。私と目が合うと笑顔で手を振ってきたのだった。近づいてくる。


 「やっほー。ワイバーンの時はうちのバカを助けてくれてありがとね~」

 「う、うん」


 この子ギャルだ。

 名前は知らないけど。鑑定したら出てくるかな。


 ―――――――――


 ・国枝くにえだ 優紀ゆうき

  真の勇者


 ―――――――――


 国枝さんね。真の勇者って……。なるほど。となるとあの二人は巻き込まれ召喚っていう可能性があるんだな。

 でもこういうのって大抵巻き込まれたほうが強いよね?


 「あんた名前なんて言うの?」

 「ん? あ、ミキ」

 「へぇ。ミキね。覚えた。私は国枝 優紀。ユウキって呼んでいいよ」


 ユウキねぇ。


 「それでユウキはなんで王都におりてんの。勇者は王城でこもって勉強とかするって邪神ちゃんから聞いたんだけど」


 そう。あれからたまに邪神ちゃんが勇者の近況報告を嬉しそうにしてくる。勇者は今日歴史について学んでいたのじゃ~とか。

 邪神ちゃんがいたら勇者たちの近況に困らないね。


 「抜け出してきたよ。つまんないし」

 「…………不真面目だなぁ」

 「いいの。それに、あのバカが勇者だって信じ込んでるからそれに任せるんだよ。自惚れんなって感じ。ああ、思い返しただけでイラつくわ。ねえミキ。愚痴聞いてくんない?」


 《クエスト:勇者の愚痴 を受けますか?》


 クエスト扱いかよ?!

 いや、まぁ受けるけども。勇者の愚痴、ねぇ。


 「いいよ。聞いてあげる」

 「よっしゃあ! じゃあ近くの喫茶店で!」








 お金は私が払い座った。

 ユウキが奢るとか言ってたけれどそれはさすがに悪く、お金にも困ってないので気前よく奢ることにした。ユウキが頼んだのは紅茶。私はコーヒーを頼んだ。

 美味しい。


 「それで? 愚痴は?」

 「いや、もうねぇ。あいつバカなのよ。自分が勇者だと疑わないんだあれ」


 と、紅茶を置いてテーブルをたたく。


 「ワイバーンのときに懲りろっつうの。チンピラとか悪い奴をみっけ次第襲いに行くからね。そして私たちが加勢しないと負ける。喧嘩弱いくせに異世界に来たからチートがーとかわけわかんないことぬかすんだよあいつ!」


 わかるわ。

 たしかに憧れるよ。異世界でチート使ってハーレムを作る。それって昨今のラノベでは定番だしね。異世界チーレム無双っての。

 チートはまだ許すけどハーレムが苦手。だって選ばれる人がいるけれど同時に選ばれない人もいる。そのキャラに感情移入しちゃうとどうもつらいの。


 「そして何よりが自分が力が付いたと勘違いしたからか邪神討伐に向かったんだ。バカだよな」


 《キークエスト:勇者の愚痴 をクリアしました》

 《ワールドクエスト:勇気ならざる蛮勇の勇者 を開始します》


 「あのバカのことだから道中にいるでかいドラゴンをしらない! だから実力があるミキに頼みたい。どうか助けてほしい。あれでも一応友達なんだ」


 ……前回よりワールドクエスト出るの早くないですか!?












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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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