王たちへの下克上 ①
本日この一話のみ!!
第七回イベントが開催された。
『王たちとプレイヤーの全面戦争! 普段優遇された能力を持った王たちに下克上をせよ! 勝たなければ何も与えられん! 勝者が正義だ! さぁ! 闘いの火蓋はもうすぐ切られるぞ! 下克上イベントの開催だぁぁぁぁぁ!!!』
そう。王たちとプレイヤーの全面戦争。
ポイント制であり私たちがプレイヤーを倒すと10ポイント。プレイヤーが私たちを倒すと20ポイント貰える。連れていけるNPCの仲間は私たちは一人まで。
マグダッドにアーサー。、マシュマロにランスロット、マーヤにルシファー、ニルにベルゼブブを貸し、私はミカエルを連れていた。
「もらった!」
「甘い」
不意打ちをしたつもりだろうけど甘い。
難なく避けて魔法を打ち込んだ。どこに隠れているかわかんないからなー。特設ステージで私は精霊王の森という場所をもらっている。
その奥地にある精霊の城に座っていた。
ロトは人間国、トロフィは魔族領、プギーは妖精王の花畑、マシュマロは機動要塞、マグダッドは吸血鬼の館、ガガトツは魔獣の縄張り、ミソギは死者の国、マーヤは天界、ニルは竜の巣をそれぞれもらっていた。
「精霊さんたち頑張ってね。なんとか持ちこたえてみて」
「わかったなの!」
そして、部下も与えられる。
私は上級精霊1匹、中級が5匹、下級が15匹。それぞれ見回りなどにつかせた。そしてミカエルも配置していざ待っている。
まぁ、正面玄関から来ない不躾な人はそのまま私のところに来るんだけど……。
「相手するよ。私はこの領地から動けないからさ。入ってきなさいな」
私は城から下を眺める。
私のところには結構力に自信がある人が来る傾向がある。なので結構やりがいがあるんだよね。あとくるのは右も左もわかっていない初心者って感じの人だったり。
「お、来た来た」
三人か。
玄関から入る礼儀正しい人。ただ、ミカエルがいるんだよね。見に行ってみよう。
「なんだこの天使! 強いぞ!?」
下では剣を振り回し戦っている……いや、蹂躙しているミカエルがいた。
「やっぱり戦いは最高だぜ! 血肉が舞い踊る!」
もう天使なんだろうか……。殺戮天使……。あれ、ここまで戦闘狂だったっけ? 戦うときめちゃくちゃイキイキしてるよこの子……。
もうそれはすごい笑顔だった。
「”コンフュージョン”」
「混乱なんて耐性あるから効かないぜ? そもそも天使に状態異常は効くか!」
強い。
もうのしてしまった。倒されたようでポイントが入ってくる。現在のポイントは140ポイント。まずまずの結果だと思う。
短時間で14人もキルできたのはでかい。けど、このまま順調ってわけにもいかないんだろうねぇ。