勇者召喚
作者基本的にノリでしか書いてないような気がする。
私は王城に乗り込んだ。
王様は笑って許してくれた。以前のことを覚えているのかは知らないけど優しい王様だ。謁見の間にはすでに魔法陣が描かれているらしい。
その魔法陣で召還するということだ。
ラノベっぽいね。
で、こういうラノベではたしか巻き込まれた人がいてその人が落ちこぼれ、で城から追い出されて成り上がるとか、実は追い出されたほうがチート持ち主で勇者だったりとか定番があるけど、正直その定番だと詰まんないと思うけど……。
ここは、期待するしかないかぁ。
「準備が整いました」
「わかった。始めよう」
アドバンス王は玉座に座る。
そして、魔法使いのかたが詠唱を始めた。ストーリーの開幕らしい。その映像は中継で全プレイヤーが見れるということだ。
そして、魔法陣が白く光りだす。眩しくて目があけられないほどに。
光が止むとそこには三人の男女が驚いた顔をしていた。一人は金髪で一人は黒髪、で、茶髪。金髪と黒髪女の子と茶髪男子……。両手に花! 最初からハーレム!
「へ?」
「どこ……?」
「ふん?」
三人の反応は驚きが10割かな?
「異界から来る勇者。驚いただろう」
「え、いや、あ、はい?」
「こちらも自分たちの都合で召還したことは先に詫びておく。だが、この世界は危機に包まれている」
「危機、ですか?」
「ああ、邪神による、な」
邪神ちゃん……。頭で「のじゃ」っていってる姿が目に浮かぶ。
「呼んだかの?」
「……」
当の本人隣に現れましたけど?
「邪神!」
「おろ、勇者召喚じゃ? 魔力貯めておるとおもったらこういうことしてたんじゃー。へー、妾を倒すために殊勝なことをするのお」
「……邪神ちゃん。一回退場しようか」
「ふっ。いくら親友のミキと言えど退場なんてするはずないのじゃ! 面白そうじゃしのう!」
ああ……。これはストーリーの一部なんですか。
邪神の乱入。いや、なくはないけど……。
「ほう? 勇者……才能があるのは金髪の子じゃの」
「わ、私?」
「ああ。『くっ、殺せ……。邪神。私のことを好きにするのはいい。私だけで手打ちにしろ』とそんな可愛い顔で言われたら妾素直に従うのじゃ」
意外と煩悩あるじゃないかよ。
こんなちっこいのに考えることはそれなりの変態じゃないか。妄想が激しいぞおい。なんで私こんなコント見せられてんの?
「こほん。まあ、冗談はさておいてじゃ。たった三人ぽっちで妾を倒す、というのかの」
「…………」
「随分と舐められたものじゃのお。なあミキ?」
なんで確認取られるんでしょう。
「笑ったものか! 戯言はそこまでにしておけ人間の王よ。勇者なんぞ妾の屁でもあるまいて。それじゃあの! ミキ! また遊ぼうのー!」
といって邪神ちゃんは普通にドアから出ていった。
辺りが静寂に包まれる。アドバンス王は苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。
「わかっておる……。じゃから、おぬしら勇者には修行をしてほしい。それぞれ我が国の最高戦力を指揮官に任命する。それに、この世界にはそなたらのほかにも異界からくる冒険者がおる。その者たちの力を借りるのも一つの手じゃ。……頼めるか。この世界を」
「え、は、はい! お任せください!」
そんなこんなで勇者召喚式は終わりを迎えた。
本来のストーリー
邪神ちゃんが乱入し妾に勝つというのは身の程を知れっていって力を見せつけて出ていく予定。
リアリティを追求したためにミキのせいでこんなグダグダになった。
そりゃ好感度マックスのミキ、王様に超信頼されちゃったミキですから。邪神ちゃんがミキを意識しないわけがありません。ミキのせいでストーリーがって運営が嘆いてます。