チリンの裁縫
チリンはクー・フーリンのほかに三人奴隷がいる。
アンドロイドの女の子、エルフの女の子。そしてドワーフの女の子。買った理由が可愛いからというもので性能はガン無視だった。
だがしかし。ドワーフの女の子(髭は生えてないよ)は鍛冶が得意らしい。まあ、ドワーフは鍛冶っていうイメージがある。
アンドロイドの女の子は意外にも裁縫。超女の子趣味だった。
で、エルフ。魔法が大得意。
それぞれ名前がドワーフが”マーキュリー”でアンドロイドが”マーズ”でエルフが”ムーン”らしい。というか、名付けたのがチリン。
クー・フーリンみたいな大物なら最初から名前があるらしいが普通の奴隷にはないみたいだ。
で、名前の由来はセーラー〇ーンらしい。女の子なら見るの当然でしょって言いたげだけど私見てないんだごめん。
私は幽遊〇書とかハンタ〇ハンターとかがっつり少年系のものでした。ジャジャン拳私も使ってみたいのよね。
いや、でもミキさんにはなりたくないな……。ちょっと不気味。
ちなみに好きなキャラクターはレオ〇オでした。ク〇ピカ? レオリ〇だろ一番は!
「ご主人様! 私がご主人様の鎧の点検をしますね!」
「ならば私はアクセサリーを……。アクセは人を美しく飾る……!」
「ふふふ、魔法なら任せてくださいネー」
それぞれやる気みたいだ。
「やる気だねえ」
「はい!」
「クー・フーリンさんには負けません!」
「月に代わってオシオキヨ!」
今それ言うセリフじゃないよ。なんで私がやられる側なの? なんもしてないよね?
っていうか、チリン吹き込んでるな……。
「で、クー・フーリンはご主人様のために狩りに行ってるけど」
「私も行きますネ!」
「クー・フーリンさんさきがけ狡い!」
人気だなチリン。
そのチリンも今四苦八苦していた。転職したらしい。戦うときにはまた戻すらしいけど戦わないのが基本の時には裁縫士になるらしい。
で、今練習として小さいぬいぐるみを作っていた。
「ここがこうで……ちくっとする」
針をさしてるな。
それにしても職業か。
無職にすることはできるのかな。できるんなら私も何か職業につきたい。運営に質問でもしてようかな……。
一度でいいからやりたい仕事あるんだけど。
「だあああ! できたあああ!」
チリンができたようだ。
完成品を見てみる。だがしかしそこにいたのはモンスター。あれだ。モチーフはく〇った死体かな? アンデッド作るのなかなか上手いねー。解け具合とかまさしくそんな感じだよ。
「上手いねアンデッド」
「……ミキのつもりなんだけど」
「…………」
私がアンデッドに見えるとチリンは。失礼だな……。
仮にアンデッドだとしても私かキョンシーがいいです。可愛いし。キョンシー女子とか普通に可愛くない?