英雄クー・フーリン購入後
無事購入できた英雄、クー・フーリン。
緑の髪でお姉さんっぽい。っていうかおっぱいが大きい。もう一度言う。おっぱいが大きい。けしからん。大体胸が大きければいいってもんじゃないんだよ。ちっぱいだって需要あるよ?
「ご主人。買ってくれてありがとな」
「お、おう」
「チリン様……と呼べばよろしいのか?」
「そ、そうだね」
何緊張してんのチリン。
はぁ、それにしても町おこしプロジェクトで金は使うんだけどなぁ。痛い出費だ。町おこしするまえに自分の金策をしたほうがいいかもしれない。
さすがに一千万はやりすぎた。
「我が神。人間どものオークションはいかがでしたか」
「人間の欲望や絶望が混じったオークション。実に面白いものだな」
と、うちの部下二人。
クー・フーリンが二人を見ると槍を構えていた。いや、たしかクー・フーリンってゲイボルグを武器にして戦うんだっけ。
もしかして持ってる槍がゲイボルグかな?
「大罪め……!」
「……はぁ」
ルシファーがため息をついて、魔法を唱える。
クー・フーリンは吹き飛ばされるのだった。っていうか、街中でそういうのしたらダメ! 騒ぎになるじゃないかよぅ!
「ここになんで魔物がいる……! 我が愛槍ゲイボルグよ! 敵を貫け!」
と、ゲイボルグを投げられる。
ルシファーは普通に躱すも自動追尾してくるのか槍が軌道を変えルシファーの元に向かっていった。それをベルゼブブが片手でキャッチ。
「重いな……」
「そのゲイボルグは選ばれしものにしか扱えぬ!」
と、槍の攻撃がルシファーに当たりそうになると。
私はすぐにルシファーの攻撃をやめさせた。こんなふうに怪我するのはダメだし、ましてや敵っていうわけじゃないしね。
でもクー・フーリンも結構な実力はありそうだ。期待はできるね。
「ダメだよ。喧嘩したら。ね?」
「すみません神よ」
「いいよ。許すからちょっと金儲け手伝ってね?」
「なんなりと」
金がないんだ今は。
「チリン先やってて。私は金儲けしてから行くよ。さすがに一千万は大金だし今金がないんだ」
「うっ。私のせいだよね?」
「いいよ。気にしてないよ」
現実で一千万というわけじゃないしたまにはばーっと使ってみるのもいい……なんて思ってみたり。いや、今更なんだけどね。
そして金儲けに必死になるのもちょっと昔みたいで懐かしい。王時代はまだ金儲け必須だった。今は……なんかすごく未知のエリアとかいくしそこのものをプレイヤーに売却するだけ。簡単さが違う。
いや、本当昔は金策がカモシカ貯金だったわ。懐かしい。