四天使は堕天使と踊る ①
ガブリエルさんの愚痴を延々と聞かせられ、なぜか一緒に行動することになった。
そして、一人仲間を呼んだのだった。
「おーいミカエルっちー!」
「っち呼びやめろハズイ!」
ミカエル。
おいおい。なんでこんなに重要人物がいるの? おかしくないか? 残りはウリエルだけなんだけど出会ってないの。
「……ウリエルは?」
「ウリエルっち? あそこ。今この国を束ねてる」
……まさかの王様。
天界で天使の国という独立した国……なんだろうか。で、その国の王にウリエルが付いた。と。いやいや。ぶっ飛びすぎ……。神がいてからこその天界だとかルシファー言ってたよ?
神に見放されたから独自でやってるのかな。
……で、この人たちルシファーをどうしたいのかもまだわからない。
「ルシファーは?」
「ルシファーっちは見つからないんよ~。ミカエルっちも必死に捜索してるんだけどねえ」
その時だった。
「神よ。ただいま……げっ」
ルシファーの、早いご帰還だった。
ルシファーの姿を見た二人。固まっているのだった。
「随分と早いね」
「ええ。まあ、神の元を離れるのはあまりよくないことですので。それで、この二人がなぜ?」
「さっき偶然」
「ほう……」
ルシファーは二人に近寄る。
「ルシっち~!」
「うっそ! 間近にいたのかよ!?」
ガブリエルはルシファーに抱きつき、ミカエルは驚いていた。
いい友情だね。ルシファーにいいお友達できてお母さん嬉しいよ……。ぐすん。
「やはり女は戦い! それが生きがいだよなあ!」
目の前で開かれているのはミカエルとルシファーの戦闘。
本当の剣を使用している。事の発端はミカエル。どうやらミカエルは戦闘狂らしいですわ……。嬉々として剣を振っている。ルシファーはいたって普通の顔だった。
「それにしても、互角とかやばいな」
ミカエルも相当手練れ。あのルシファーと同等の力で渡り合っている。
戦闘慣れしているっていうこともあるのかな……。だけど結構かっこいいな……。
「ふん」
「おうおう~! 強がるのも今のうちだぜぇ~?」
「ぬかすか」
だけどルシファーはちょっと嬉しそうだった。
少し口角が上がっている。興奮を隠しきれていないようだ。かつての仲間とまたこうして手合わせで着ている。
結構喜ばしい。こういう漫画とかゲームってよくある。
「相変わらず二人はすごいねぇ」
「そうですねえ」
「……ふぁ!? ラファエル!?」
「どうも~」
いやいや。あんた神出鬼没ぅ!
「ラファエル! あんたいつから!」
「さっき来たんですぅ! 城よってからきたんでウリエルさんも一緒ですよ!」
えっ。まじで?
「ほら、ウリエル! きてぇ!」
と、手を引かれてきたのは、金髪の胸がちょっとある天使。
……なんていうか、可愛い。幼女だ。幼女天使だ。