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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第六層エリア 【誇り高き獣】
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転生の書 ②

 マーヤはランダムを選んだとのことだ。理由はワクワク感がたまらないとか。冷静なマーヤにしては随分とテンションが高い。

 なにか憧れでもあるのだろうか。


 「……ステータス見して?」

 「わかった」


 と、見せてくれる。


 ――――――――――


 名前:マーヤ

 性別:女

 種族:鳥王


 ……(略)……


 ――――――――――


 ……は?

 えっ、いや、なんで? 思わずステータスを二度見した。鳥王ってなってるよね? 間違いじゃないよね? え、一発でひいたの? 運良くない? ねえ。


 「……王になってる!?」

 「……本当だ。なれたらいいなっていう感じだったんだけど」

 「まじかよ……」


 これにはみんな言葉も出なかった。

 なにせ目の前に王を引いた豪運がいるんだから。いや、私もなんだけどね。これで我がギルドに所属する王は五人。私、マシュマロ、ニル、マグダッド、マーヤ。

 ……戦力過多ァ!


 「なるほど。翼も生やすことは可能」


 と、マーヤの背中から私のような翼が生えてくる。鳥王というだけあり鳥のできることはできるみたいで。飛んでと言ってみたら飛ぶことができていた。

 飛行スキルを生まれながら保持している種族。正直羨ましい……。


 「なるほど。これはいい」


 自分の翼をうっとりと眺めるマーヤ。

 マーヤのキャラが違うような気もするがどうなんだろう。今日に限ってテンションが高い。ソゥ様に聞いてみることにした。


 「マーヤテンション高くないですか?」

 「あー、ちょっと嬉しいことあったからねー」

 「嬉しいこと?」

 「マーヤが人気モデルナンバーワンに選ばれたんだよ」


 そりゃ嬉しいよね。

 納得。今日はその高揚感が抜けていないっていうところか……。珍しいマーヤを見た気がする。そして、マーヤがすごいと思った。


 本気で王を引くと思っていなかったしね。


 「……私も転生の書手に入れる!」

 「私も」


 そして、みんなが決意する。

 ただ、運営のことだからそう簡単に転生の書は渡してくれないだろう。今の状況みたいなことがあったら困るからね。迂闊に転生させられないよね。


 そんなに困るならなぜ実装したし……。


 「あと残る王は一人だけか……」


 第四陣もそろそろ来るという話はあるし、もしかしたら第四陣で取る人がいるかもしれない。ただ、結構な低確率だからなあ。ワンちゃん宝くじ当たるより難しそうだ。

 ただ、私みたいな豪運の持ち主ならまだある。


 ……王をスカウトしに行きたい。けど、もう多いから自重しとこう……。












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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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