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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第六層エリア 【誇り高き獣】
297/856

悪質プレイヤーとポーションづくりの少女 ①

 今日も第六層攻略頑張るかー。

 と思い、ログインする。第六層につくと、なにやら騒ぎが起きていた。喧嘩……口論でもしてるんだろうか。覗き込んでみると、なにやら俯いた顔の女の子とそれを責めている男の子の図があった。

 ……なにしてんの?


 内輪揉めとかならここでやらないでほしいんだけど……。


 とりあえず状況確認だ。


 「なにがあったんですか?」

   

 近くの人に聞いてみた。


 「いや、あの女の子がどうやら何かしたみたいで……」


 ふん?

 その何かが気になるな。というか、一方的に捲し立てられてる。男のほうはまだ怒りが収まっていないのか怒鳴り続けていた。

 おいおい。このままいくと運営もくるんじゃないの?


 「もういい! 不快だから殺してやる!」


 と、剣を取り出していた。

 私は咄嗟に風魔法を放った。男は吹っ飛んでいく。危ない……。さすがに殺してやるという言葉はダメだよ。言葉だって凶器になるからね?


 ゲーム内でも言っていいことと悪いことがあります。ネットでは何をしてもいいとは限りません。


 「大丈夫?」


 私は女の子に駆け寄った。

 女の子は泣いていた。うんと頷くが怖かったんだろうか、私の腕を掴んできた。


 「で、原因は?」

 「わた……しが……ポーションを、売って……ぼったくりだ……って」

 「何円で売ってた?」

 「300円ほど……で」


 うーん。たしかに普通のポーションとしては高いかな? NPCの店だとそれの三分の一だし。


 「ポーション見せてもらえる?」

 「はい……」


 ポーションを譲渡され、効果とか見てみる。

 ふむ、このポーションなかなかいい出来だなー。+8ってことは相当高品質。別にこれで300円なら適正どころかちょっと安いけどなー。

 

 生産職って品質があってよければよいほどいいものになるとか。ポーションの高品質物は回復力もよくて満腹度もちょっと回復するらしい。+8なら満腹度回復は20ってところか。携帯食料と同じ。ただ携帯食料なぁ。あれまずいのよね。

 見た目はカロリーメ〇トなんだけど、味はゴーヤって感じ。ゴーヤ好きじゃないから無理です。


 「ほうほう。これいいね」


 携帯食料は普通に買うと300円。

 値段は変わんないけど味はポーションのほうが断然いい。ポーションの味はあれだ。サイダー。サイダーの気が抜けた感じ。

 ゴーヤよりマシです。


 「これなら私普通に買うよ。この品質維持して作れるの?」

 「は、はい! ポーションつくりなら負けません!」

 「相当自信あるんだね」


 となると、満腹度事情を考慮しなかった相手側が悪いのかもしれないな。

 普通の料理はイベントリにいれられないし携帯する食糧しかいれられないからね。このポーションを大量に持っておけばわざわざ街に戻って回復しなくともその場で回復もできるし……。なにより味がいい。


 「……私も買うよ。これ。うーんと、とりあえず30本」

 「は、はい! 今から作ります!」


 そこで解決。すると思っていた。


 「なにしやがるんだてめえ! 殺すぞ!」


 剣をもって、そのプレイヤーは、剣を振り下ろした。










ポーションの位階について。

+10が最大ではなく、それより上に王級と神話級が存在します。

王級ともなれば全回復効果、神話級ともなれば状態異常回復と全回復効果。いわゆるエリクサーです。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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