ダンジョン探索(自分の) ②
はい。現在迷ってます。
もちろんチリンが落とし穴を避けまくっているからなんだけどね。下につながる階段も見つかんなく難航を極めていた。
「もー! どこにあるんだよー!」
すべてのダンジョンに階段があると思うな。
……もう永遠とここにいそうだからネタバレでもしようかな。
私はとりあえず適当に歩こうと促してみる。
「そ、そうだね」
私はボス部屋へとつながる落とし穴へと向かっていくのだった。
そして、落とし穴前。一歩でも前に行ったら落とし穴が作動し、下に落ちるという寸法。そして落ちた先には扉があり堕天使ルシフェルが待ち構えている。
私は一歩踏み出そうと……
「そこ罠だよッ!」
と、チリンに引っ張られた。
ボス部屋を教えてあげてるのに……。
「そこさっき通ったでしょ! 罠なんだよ!」
「いや、でも落とし穴の先にあるっていう可能性も……」
「ないよ! そういうの性格悪い人しかつくんない!」
……私性格悪いみたいです。
「そこにはないって!」
「いや、可能性も捨てきれないし」
「ないよぅ!」
そうわかってもないのに否定しないでよ……。こういうのって何か可能性があるのならかけてみるでしょ。それに、私の豪運を頼るって言って連れてきてるのに私のこと信じてくれないのはなぁ。
まぁ、長い時間ここで探索してるから気が滅入ってるのかもしれないし。仕方ないといえば仕方ないか。
「ともかく、探そうよ! 早くボスやりたい!」
「わかったよ……」
そして、私は一歩踏み出す。
落とし穴、作動。
「さっき止めたのにーーー! ばかーーーー!」
私は真っ逆さまに落ちていった。
それに続いてルシファーとベルゼブブもついてくる。チリンが上に取り残されたのだった。
下に降りるとデカい扉がある。
落下ダメージはない。というか、ないように設定してある。
「また意外なところにあるものだ」
「ほう。なんだか私と同じような雰囲気を感じる。この先にいるのは天使だな」
ルシファーは感じ取ったらしい。
まぁ、このままルシフェルと交戦してもいいんだけど、チリンがなぁ。チリンを待つけど絶対ここには来なさそうだし……。
フレンドメッセージで伝えてみるか。
『ボス部屋あったよ』
と告げるとすぐに返事がくる。
『嘘!? どこに!?』
『落とし穴から落ちた先に』
『えっ』
『さっき私が落ちた穴から落ちると繋がってる』
といって返事が来なくなる。
そして数分後、上から人が落ちてきた。
「わぷっ」
チリンだった。
チリンは起き上がり辺りを見回す。
「ほんとにあった……!」
「ね? あったでしょ」
「う、うん。し、信じてなくてごめんね……」
「いいよ。気にしてない」
とりあえずルシフェルとご対面、行きましょうか。