ダンジョンを創ろう ②
目の前の画面でダンジョンの制作。
落とし穴とかいいね。針孔とか火炎放射とか……。ほんとに異世界のダンジョンっぽいギミックだ。他のギミックはーっと。
お、これなんかよさそう。
ちょっとお高くつくけど。”重力倍増床”ってやつ。乗ると体重が二倍になるらしい。
妨害系のギミックだ。これを二つ設置して……。その先に落とし穴でも仕掛けるかー。あ、そうだ。落とし穴を活用しなくちゃボスに行けないようにしよう。
たくさん落とし穴設置してそれぞれの階層につなぐ。階段を無くしどれかの穴に入ったらいいってことにしよう。
それのどれかがボスにつながる部屋として。
で、肝心のボスは何にするか決めた。
「堕天使ルシフェル」
ルシファーに似てる名前だけど全くの別人。こっちは男の人。
「さて、ギミック作りに専念しようか」
ここに重力倍増床置いて、その先に落とし穴ーっと。
ダンジョンづくりって忙しいね!
数時間後、私の傑作ができた。
このダンジョンは数時間後に実装されるらしい。このダンジョンは最高傑作と言っても過言じゃない。性格悪いっていうほどじゃないけどそれなりには難しくしたし、罠解除スキルを使ったら延々とクリアできなくなる地獄を作っただけ。
ダンジョンづくり、意外と楽しいです。
で、自分で早速プレイしているのだった。
「うわっ」
仕掛けた重力倍増床の上に乗ると本当に動きづらい。体重が増えた。私が今現在47kgだからその倍の94か……!
でぶっちょになった気分だ。重い。体が超重い。
「で、たしかこの次のギミックが……」
がこんという音が背後から聞こえる。
そうだ。ここに居座るなってことでたまに鉄球が転がってくる仕組みだ。それなりに早いから走らないとダメって感じで……。
えっ。ここ走るの? 無理くね? いや、無理っていうほどじゃないけどきついなぁ。
まぁ、作ったのは私なんだけどね。
必死に走り、落とし穴が開く。
ここに私は飛び降りた。ここはボスにつながる部屋ではない。ここで苦労しても水の泡と化すのです。ただ、ここはちょっとボーナスステージみたいなもので宝箱を設置しているしここは安全地帯だ。
一応モンスターもでるからね。弱いモンスターばっかだけど。
そんなことを考えて第一階へと戻る。
今度は正規ルートでいくことにした。落とし穴から落ちていく。すると、堕天使ルシフェルがいる扉が目の前に。
とりあえず入る。
「よく来ましたね。ミキ様」
「あ、うん。よろしくね」
天使だから挨拶するんだろう。
ちゃんとボスの役割してくれるかな……。