ダンジョンを創ろう ①
私は創造神の椅子に座る。
緊張感がすごい。私ってこんなえらいのか……。実感はないけどこういうものなのかな。
「それじゃ、会合を始めようか」
アルテナ様がそう切り出した。
その瞬間、会議室が一気に静寂に満ち溢れ、みなアルテナ様を凝視している。プギー達もなにしていいのかわからずにただ見るだけだ。
「会合といっても、それほどの話題はありませんが。カーリ。なんかある?」
「ありません! 人間たちも私を目の敵にしております!」
「そう」
してる……のかなぁ。プレイヤーたちは逆に目の保養にしてると思うんだけど。
「それで精霊のほう。進展ある?」
「え? 特には……」
いきなり聞かれても!
特にレベル上げして、それで終わりだからなぁ。進展も何もない。
「つまり暇してると?」
「え?」
この言い草。なんか嫌な予感がする。
暇してるんならなにかやれという仕事の押し付けだ! きっとそうだ!
「暇ならダンジョンを作ってみない」
「…………」
ダンジョン経営を頼まれました。
もちろん、引き受けましたとも……。断れなさそうだったしね。アルテナ様はちょっと強引すぎるところがある……。直してほしいです。切実に。
このダンジョン経営も押し付けられるって感じだからね。
「神のみんなもダンジョンを作ってる。あなたたちもダンジョンを作ってみようか」
と、王たち全員にダンジョンを創れという指令が入ったのだった。
ダンジョンといってもいろんな種類あるなぁ。
海、山、地下、遺跡、森、そして、創造神は空をも作れる。また、異界につなげてダンジョン制作も可能。ただ作れということだった。
地形からすべて。
これは人間や他の種族に教えるなって言われてるしチリンにも相談できないな……。
「ニルはどうする? マシュマロは?」
「僕はドラゴンらしく山? ですかね」
「私は地下です!」
山と地下はやめておこう。
なら、私は遺跡かな。遺跡のダンジョンの制作をしようか。とはいっても、遺跡ダンジョンをどのエリアに設置するかだなー。
第六層まで設置可能だ。遺跡となると結構な歴史的価値がありそうなエリアに設置する方がいいよね。
「となると設置は第四層かなぁ」
第五層と悩んだけど、第四層は精霊の街だし歴史的価値もあると思うんだ。
とりあえずダンジョンを設置と押せばいいんだろうか……。
ぽちっとな。
すると、次の画面に切り替わる。
この画面では罠を仕掛けたりモンスターの配置などを決められるらしい。そして、DPというものがあり、これの中で罠などを設置するという。
ふむ、やりくりかあ。結構多いしそれなりには使えるだろうけど……。
あまり簡単なのは作りたくないよねえ。