とんかつを作ろう ③
揚げ油用の鍋じゃないけど揚げ物はできるだろう。
いや、でもちょっとこだわるとするか。
「ローイ、いるー?」
私はローイの元を訪ねていた。
ルシファーとベルゼブブは今頃元気に卵を収穫している。私は暇になったのでローイの元に。もちろん作ってもらいたいものがあるからだ。
「おう。なんだ?」
「ローイ、天ぷらとか揚げる用の鍋って作れる?」
「ん? 料理でもすんのか? まぁ、作れるぞ」
「ほんと!? なら作って!」
「わかった。……その代わり手料理を……」
「お安い御用!」
ローイにもふるまうことになった。
簡易セットだからフライパンしかなかったしこれで揚げ物ができるぞー。今度は調理器具とかだなー。揚げ物用の菜箸はあったっけ。あとはパット……。これはなかったな。金物だしローイにまとめて作ってもらおうか。
「揚げ物用のパットもよろしく」
「任せとけ」
あとはルシファーたちの帰りを待つだけなんだけど、その間暇だし何か作るかなー。
とんかつにはキャベツとか、からしもいるなー。からし売ってるかなぁ。見てこようかな。
「からし? なんだいそれ」
聞いてみるとそういう返しをされた。
説明不足です。
「マスタード的なもの……ないですか?」
「ああ、マスタード。マスタードならあるよ」
と、粒のマスタードを渡された。
これでもいいか……。からしってどういう風に作るか知らないし粒マスタードでも代用はできるだろう。
とんかつにはからしが必要不可欠だよね。
「あと白いご飯もほしいのでないですか?」
「あるぞ。うちに炊きたてのがあるがいるかい? 商品じゃないけどお嬢ちゃんなんかすごいオーラ感じるからやろう」
白いご飯も5合もらった。
炊いてある状態なので炊く必要もなし。ご飯も手に入って、他には作りたいのは味噌汁かな。とんかつ定食を作ってみようか。
味噌汁の具材はジャガイモ……。わかめもいいなぁ。
ねぎ、豆腐、油揚げ。思いつくだけでもみそ汁の具材が……。
「はっ。味噌汁作るんなら味噌ないとだめじゃん!」
このゲームに売ってるのだろうか。
結論。売ってました。
すぐに購入しついでに出汁になる乾燥昆布を購入。残りは味噌汁の具材なんだけど……。うーん。結構あるからなぁ。
私の好きな具材はいろいろあるんだけど……。一番好きなのは油揚げかな。でもなさそうだし無難にねぎでいこうかな。
やばい。料理の構想してるだけでもちょっと楽しい。
私自身そんな料理するってわけじゃないけど人並みにはできるからね。普段はめんどくさくてしないだけで……。
私自身将来結婚したら作んなくちゃいけないわけで。
……そもそも結婚できるのかなぁ。