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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第六層エリア 【誇り高き獣】
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堕ちた天使ルシファー ③

 「あ、ありがとうございました!」


 四人は頭を下げる。

 ルシファーは凛とした顔で立っている。私はまぁ、通りかかったので助けたまでだし通りかかってなかったら……。偶然だし感謝されることもない。

 それに、普通なら獲物を横取りされただとか、そういう問題に発展するし。

 

 「気にしなくていいよ」

 「神がこういっておられるのだ」

 「偶然だし通りかかんなかったら助けてなかったし……」

 

 四人の子とお話ししてフレンド登録をして帰ることにした。


 「あいつらはきちんと神への畏怖の心を持っている。いい信者だ」


 信者……なのかな?

 私のことはちょっと怖い一プレイヤーとかすごいプレイヤーとしか思われてなさそうだけどね。ただ、そう勘違いしてくれるなら面倒ごとにはならないしいいでしょ。


 「……で、さっきから固まってない? チリン達」


 背後で固まっているチリン達に声をかけた。マーヤたちはまだ動物のままであるからして。


 「い、いや。ミキ……。なんで権化仲間にしちゃうの……?」

 「これはきっと、運営も意図してないだろうね」

 「AIの暴走……?」

 「仲間にするにはなにか条件があるんでしょ。ルシファーの場合はただ神であればいいとかさ」


 神に天使は仕える。

 だから仲間になったのだろう。天使という自覚があり、神に恨みがないという条件ならばきっと達成は容易。


 「……ミキに何言っても無駄か」

 「歩くイベントだね」

 「もう私たちの想像をはるかに超えるよね……」


 と言われましても好きで起こしてませんからソゥ様。



 


 掲示板を見てみるとそれはそれは。荒れている。

 話題は大罪の権化について。一人が暴食と接触したらしく戦ったけど無残に負けたということ。そして耳寄りの情報があり、強さが違うということだ。

 一番弱いのは色欲。その次に意外と憤怒らしい。

 で、一番強いのはと言うと……。


 「私が強いのは当たり前でしょう」


 と目の前にいるルシファーだったりする。

 いや、わかるんだけど……。なんか、ね。


 「それよりミキ様は素晴らしいですね! この自然あふれる部屋は! ゆったりと湖畔で過ごすミキ様を想像すると……! 私ルシファーは感激でございます!」


 ルシファーの忠誠心がやばい。

 嘘は言ってなさそうな笑顔だ。これで騙されているのなら本当にすごいと思う。いくらインターネットとはいえさ、こういうのはリアルだからね。NPCの表情は結構多彩だったりする。


 「……さてと」

 「お供いたします」


 どっか行こうと思ったらわかったのか立ち上がりついてくる。

 まぁいいんだけどさ。これから向かうのは獣の国。レベル上げをしたいから。ただ、ルシファーももれなくついてくるし経験値とかどうなるかな……。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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