表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第六層エリア 【誇り高き獣】
261/856

キツネこんこん ③

 ソゥ様に撫でられ、そのままついていくことにした。

 ソゥが向かったのは路地裏。そして、なにやら懐から取り出したものがあった。ポーションとかそういうやつかな? でも街中で使うかな……。


 「これ、いろいろ作ってたらできたんだよ。動物変化薬」


 え?


 「これ飲んで私もミキちゃんと同じようになりたいなーって……。結構数作っちゃったし消費しないといけないし……」


 といってぐいっと飲み干すソゥ。

 すると、ソゥが光りだした。そして、光が止むとそこにはポメラニアンがいた。犬? ソゥが犬になった!? 可愛い!


 「どう? 可愛い、かな?」

 「最高です!」


 犬飼いたい! ポメラニアン飼いたい!

 私は今、猛烈に興奮している! 猫派だったんだけど犬派になります! ソゥ様が犬になるのなら私はソゥ様の忠犬にでもなりましょう!


 「……キツネ? 犬?」


 声がしたのでそちらを振り返ると、マーヤが冷たい目で見降ろしていた。

 ちょっと怖かったのは気のせいだ。


 「…………」


 な、なんで喋らないの? 苦手とか?


 「……油揚げ、いる?」

 「???」

 「ごめん。キツネっていったら油揚げだから……」


 と、頭撫でながら照れていた。

 私の頭とソゥの頭交互に撫でていく。マーヤ撫でるの滅茶苦茶うまい……! こりゃ懐くわ。やべえ、快感すぎるぞ……。


 「君の名前は今日からハイドだ」

 「えっ」

 「……喋った?」


 ソゥ様が声を漏らした。

 マーヤは一気に警戒態勢に入る。


 「喋る犬……?」

 「ご、ごめん。マーヤ。私だよ」

 「……この声は、真野ちゃん……」

 「そ、そう。私の薬で動物になってるんだ……。そ、その。なんか、ごめんね?」

 「い、いいの。ただ、さっき見たのは忘れてもらえると……嬉しい、です」


 ごめんなさい。可愛いものだから記憶に焼きつけちゃった。


 「隣のキツネはミキちゃんだよ。驚かせるようでごめんね」

 「……そう」

 「よかったらマーヤもなってみる? 私の薬ならまだ余るほどあるし」

 

 といって地面に瓶が置かれる。

 それをマーヤは手に取りぐいっと飲み干した。やるなぁ……。マーヤが光だし、光が止むと猫がいた。マーヤは猫なんだ……。

 クールだけど案外寂しがり屋……なの?


 「ふぅん。すごい。本当になれるんだ」

 「そうでしょー? この薬はその人のイメージの動物になるからね。マーヤは猫のイメージなんだ」

 「……やめてよ」

 「可愛いっ」

 「や、やめてって……」


 照れてものすごく可愛い。


 「この三人で歩こうよ」

 「う、うん」

 「よろこんでー!」

 「居酒屋……?」


 真野ちゃんが行くなら世界中どこまでもついていきます。

 私は真野ちゃんのためならこの身がどうなろうが知りませんから! 真野ちゃんにならこの命すら差し出せますよぉ!











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ