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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第六層エリア 【誇り高き獣】
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獣の国

 暖がほしい……。

 いや、火魔法を使うのもありだとは思うけどMPがなぁ。多いとはいえずっと消費し続けるとなると私の貧乏性が……。


 「さぶいいい」

 「大丈夫?」


 この極寒の中なぜ肩出して歩かなくちゃいけないんだ……。

 

 「あ、街が見えてきたよ!」


 そう言われると、私は走り出す。

 コート! 上着! とりあえず寒さをしのげるものがほしい! なにがなんでも手に入れてやる!




 辿り着いた街。

 ケモミミがあふれていて、猫のしっぽだったりキツネだったり。いろんな動物の人がいる。いわゆる獣人ってやつだな。

 なるほど。ここは獣国か。


 「ぬくぬく」


 上着持ってなかった勢はここで上着を購入しぬくぬくできた。

 鎧とかならまだしも普通の布の服とか防寒性が皆無だからねぇ……。寒かった。みるきーにあげたことは後悔してないけど寒かった。


 「見てよミキ! リアル獣人だよ! 猫耳! 犬耳! ふぁああああ!」

 「リアルってこれゲームだからリアルも何も……」


 フィクションですよ。

 だがまあしかし、チリンがこんなにはしゃいでいるとは。獣人好きなのかな? そういえば昔から動物は好きだったような。

 

 「そのケモミミもふらせてもらってもいいですか?」

 「えっ」


 ストーーップ! NPCさん困惑してるでしょ?


 「ミキ! 止めないで! ケモミミが! ケモミミ美少女が私を!」


 暴れるなって! 鎧のせいで抑えにくいんだから!

 それにしても、チリンがここまで取り乱すとは。ケモミミの破壊力って相当やばいな。一瞬別人格かと思ったよ。


 「でも、可愛いな」

 「そうだね」


 と、エルルゥとルルークも小さい女の子と男の子を撫でながら言っていた。

 えっ、私がおかしいの? 惑わされない私がおかしいの?


 「おねーちゃんそこそこ」

 「きもちー」

 「……むふーっ」

 「可愛いなぁ……!」


 二人とも満足げだ。

 私がおかしいのかな? えっ、暴走をさせないほうがおかしいの? そんなにケモミミ美少女には魔力あるの?

 ただ私は可愛いなっては思うだけでそんなに……。


 「ゴロゴロ……」

 「くぅーん」


 撫でられている男の子と女の子は気持ちよさそうだ。

 ……ごめん。私が間違ってたわ。気持ちわかるわー。これ可愛いわ。ロリコンとかの気持ちもよくわかるような気がした。


 ……はっ。洗脳されかけていた!

 危ない。本当に魔力あるんだな。侮れない。幻惑無効もってるはずなのに私が幻惑されるとは……! 固有スキル使えないな!


 おちつけ。惑わされるな。常に平常心だ。素数だ。素数を数えるんだ……。


 「2、3、5、7、11……」


 よし。落ち着いた。














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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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