謹賀新年
久々に現実回。
謹賀新年。
神社に私家族と珠洲家族が一緒にお参りに来ていた。私と珠洲は振袖を着て、美鈴は私を必死にスマホで写してる。カメラマンか。
「今年もいいことありますように」
去年もいいこと尽くしだったような気もするしこれは高望みってものかもしれないけど。
「今年こそ赤点取らない! 補習受けない!」
そうだね。チリンいつも赤点とってるからね。
勉強してないからでしょ。最近の私もゲームに没頭しすぎで勉強が疎かになってるのも事実なんだよね。勉強しないとなー……。
「……新年早々言うのもあれだけど珠洲はもう少し勉強しなさい。お父さんが次のテストで赤点取ったら二週間ゲーム禁止って言ってたわよ?」
そう言われた瞬間、珠洲が固まった。
「……なんとか、なんとかならんのですか!」
「こればっかりは……。私だと甘やかしすぎだーって。ごめんねぇ」
「そんな……! ゲーム禁止は死活問題だ! 赤点だけは絶対に回避しないと! というわけで、美咲! 頼ってもいいですか?」
来ると思った。
「いいよ。私も疎かになってるし勉強するのもいいかもしれない」
この頃ゲームばかりだからね。
「よし! 今日帰ったらゲームして勉強だ!」
「それでもゲーム優先する辺り危機感無いね……」
「美咲! おみくじ! おみくじ引こう?」
そう言われたのでおみくじ売り場に行く。
おみくじにはちょっと並んでおり私も並ぶことにした。
「甘酒でーす。よかったらどうぞー」
と、暖かい甘酒をもらう。
一口飲む。
「あ゛~あったまるぅ~」
冬だから寒いんだよ。まだ関東だからいいけど北海道とか言ったら死ぬかもしれない。
「うまっ」
「ふ~っ……」
列が進んでいってとうとう私たちの番になった。
「おみくじください」
「はい。300円になります」
財布から三百円を取り出し払う。一個手に取りもらう。
今珠洲が買っている。珠洲と一緒に開いて見せあおうと思っている。
こういう占いとか結構好きだよ。いい結果だといいことありそうだしね。
大凶とか引いたらどうしようかな……。
「美咲! 買ってきたよ!」
と珠洲が駆け寄ってくる。
私はおみくじに手をかける。ゆっくりと中を開いてみた。
「……大吉」
なんと幸先よく大吉が出ました。
で、対するチリンは?
「……大凶だ」
……あっ。
「ど、どうしよう!? この結果だと赤点取っちゃうよぉ!」
「お、落ち着いて。その紙をあそこに結んでお祈りして帰ろう」
ちなみに私たちの家族はもう帰りました。
おみくじ買うために残ったからさ。
「こ、こう?」
「そうそう」
「どうか大吉になりますようにどうか大吉になりますようにどうか大吉になりますように」
流れ星か。
それにどうあがこうが大凶が大吉になることはないと思うけど……。これは気持ちの問題か。