一夜の泥棒物語 ⑤
油断していた……!
だがしかし、宝はこちらの手にあるのさ!
「でかした! ずらかるぜ!」
私は痛む肩をおさえて来た道を戻るのだった。
泥棒側の人も数人侵入してきている。私が持っている宝を見て察したのか私の周りに集まらず敵を通せんぼしてくれていた。
助かる! 相手する余裕がないからね! これ滅茶苦茶重い!
「このまま順調に逃げれるといいんだけどな」
そう言った矢先だった。
私の目の前に剣を突き出す奴がいた。その人は見覚えがあって……。
「エルルゥ……」
「私は天守閣側だから……仕方なく敵対させてもらうよ。恨まないでね」
「恨まないさ」
これってそういうイベントだもの。
「だが、甘い! ゴエモンさん!」
「任せとけ! かかってきな。あたしは喧嘩でも天下一だぜ?」
エルルゥを横から殴りにかかった。
ごめんね。
「この天下一の大泥棒、ゴエモン様たぁあたしのことよ! 行け! ミキ! あたしも後から追う!」
「はいっす」
私はかけていく。
下にはネズミさんが待機していた。ネズミさんは宝を持った私を見つけるとこっちこっちと手招いてくる。
ネズミさんはネズミのマスクかぶってる。ちょっとトゥーンチックな。
「やるじゃねえかゴエモンとこの! ここからは俺もついていくぜ。俺だってゴエモンにゃあ及ばねえがそれなりに腕は立つからよ」
ネズミ小僧が仲間になった!
だけど、あとは町の中をかけていくだけ。町の中を突っ走り、魔法を放つ。精霊魔法で妨害をし、霊体化まで使っていた。
霧状化すると持てなくなるし霊体化なら風魔法で浮かしておけばいいからね。
「……その姿は?」
「ああ、私精霊ですから。こうなれるんです」
「……そうなのか。まあいい。早くずらかるぞ」
「はいっす」
街の郊外も目前に迫ってきた。
あとは門を通ればいいんだけど……。さすがに門は閉められるか。
「遅かったか。閉められたとなると……。よじのぼるしかねえんだが」
「私に任せてくださいよ」
門を閉められたところで止まるわけがない。
私にはこの門を超える有用なスキルがあるからね。突破方法は二つ。約束の地で二人でいくか、私一人で行くか。
……前者かな。
「”約束の地”」
地面を盛り上がらせ階段を作る。
追手も到着した。だがしかし、もう遅い。
「ネズミさん! 上りますよ!」
一段上って一段消して。一段上って一段消していけば問題ないさ。
この門は高い。早く上まで言って階段を消せば追手はもうこられない! 私たちの勝ちとなる。
「そうはいかないですよ!」
と、来たのはプギーだった。
そうだ。プギーは飛べるんだもんな……。
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