天下の大泥棒 ②
《スキル:強奪 を取得しました》
《スキル:疾走 を取得しました》
スキルを連続で取得する。
ゴエモンさんのとこまで辿り着くと褒められた。
「ゴエモンさん……。あんたが弟子をけしかけたのかよ」
「あたしゃスパルタだからな。泥棒相手に数秒持ちこたえればいいかなと思っていたが予想以上だ。こいつぁ本当に才能があるぜ」
泥棒の才能があってもね……。
単に落とし穴とかうまく活用しただけ。あと約束の地。
「そこまでやるんならあたしの秘伝を教えてもいいだろう! ここまでテンションが高ぶるのはいつぶりだろうなぁ!」
「……ゴエモンさん珍しくテンション高い……。俺も弟子取ろうか」
「とればいいさ! この世はまだまだ差があるさ! あたしたち義賊は強きものを挫くのが一番の仕事よ! それを後世に伝えんとしたら私たちがやっていることは無意味! 弟子を取って残せ! それがあたしらの生きた証とならぁ!」
「うっす」
「ミキィ! 早速あたし秘伝の奴を教えてやらぁ!」
《スキル:ゴエモン流隠遁術を取得しました》
ちょっとばかり疲れたぞ……。
こればかりはスキル封印の書もないために自力で覚える羽目になった。気配を隠しその場に溶ける。それの意味が分かってやっとできた。
さすがに一晩じゃ無理だったわ。
「やったなぁ! あたしの技術はすべてあんたに叩きこんだ! あたしの弟子としてしゃんとやれよ! じゃあな! 財宝があたしを待ってるぜええええ!」
と、ゴエモンは森の中に消えていく。
《イベント前クエスト:ゴエモンの後継者 をクリアしましました》
そして運営からのメールが届くのだった。
《第五回イベントの開催について
第五回イベントは二つの陣営に分かれて戦います。泥棒側と天守閣側。どちらにつくかはランダムになりますがイベント前クエストをクリアされた方は強制的に師匠の陣営につくことになります》
大まかに言うと天守閣側、泥棒側に分かれて泥棒側が天守閣側が死守する財宝を盗んで自分の陣営に持ち帰れば勝ち……らしい。
で、私はクリアしたから泥棒側だろう。
チリン達はどっちつくのかなー……。
もちろん天守閣側のほうもイベント前クエストあったんだろうしどんなんなんだろ。
で、その下にイベント前クエストを出す人たちがのっていた。
どうやらランク分けされているらしく最大でAランク。最小でCランク。
ゴエモンさんは……A……。まあ、有名だからそうだろうとは思ったけどね。他のAランクの人はネズミという人か。鼠小僧だよなぁ。
まぁ、そんな人から教えてもらったんだから大丈夫だ。
イベント、がんばろ。
ゴエモンはイベント限定キャラではありません。普通に会えるキャラでございます。