手合わせをしてみた
目の前にはトップを走るギルドのメンバーが勢ぞろいしていた。
私はその集団に囲まれている。なんで、こうなるんだろうか。
「ミキさん! 俺らと手合わせお願いします!」
そういう内容だった。
もちろんいい。決闘は素直に実践経験ともなるのでちょっとうれしいばかりだ。早速やるのかと武器を構える。
「ハンデ! 三対一でもよろしいですか!」
というハンデを提案された。
ハンデかぁ。そこまで与えるほど余裕はないけどまあ、いいでしょ。複数人相手どるのは私もきついし訓練にもなる。
それに、約束の地だってまだ実践じゃつかえてないからね。
「じゃまずは俺らから行くぜ」
そう名乗りをあげたのはギルド”風来の待ち人”のギルドマスターのフウライ。そしてギルド”はに~べあ”のマスターはにぃ、ギルド”デッドアフターR”のマスターデッド。
どれもトップであるからして。相手に不足はないかな。
「決闘開始!」
審判を務める人の合図とともに決闘が始まった。
まず私はジパングの祝福を発動。これでMPの消費はない。そして約束の地を発動。土魔法の上位互換であるカナアンの約束の地。
植物も操れるのは強い。
「地面が……!」
「”約束の地”」
地面が変形し草が生えていく。
でかいくぼみができている。約束の地ってすごいな。
「逃げ場ないね」
私はそう告げ魔法を放つのだった。
意外とすぐ終わるものだ。
今日ばかり結構な人数と対戦している。経験値も増えてきていて、あと二人くらい戦うとレベルが上がる。予定より早くレベルが早く上がるのであった。
「次!」
私がそういうと誰も反応することはなかった。
みんな倒れている。……残らずやったらしい。そんなにやったかと思いつつ誰も見ていないのであろう約束の地の練習をすることにした。
植物を生やす、枯れさせる成長を速めるということもできる。
大地を意のままに。普通じゃあり得ないよなあ。カナアンと出会ってよかったな。
「あとは第一層か」
私がそうつぶやくとみんなが起き上がった。
第一層。理想郷はすべての始まりだと思う。ありかは相変わらずわからないからとりあえず闇雲に探すかぁ……。
私はいらないんだけどユキショウグンたちとかね?
メンバーに理想郷を与えたいとは思う。
第一層の手掛かりがまるでないけどね。