精霊樹を植えよう ①
久しぶりにイベントリを整理してみることにした。
いらないものは捨てようかな。と思い、イベントリを開く。カモシカの肉だったりメカウサギの破片、主にウサギ系のドロップアイテムが多いな。
使い道ないし捨てよう。
あと他に……。あれ、何だこの苗。
「……あっ!」
すっかり、忘れてた。
「というわけで、精霊樹を植えたいと思います!」
ギルドのみんなを集めて協力してもらうことにした。
植えようと思ったけれど広さが足りませんとウインドウがでてくるばかりで植えられなかった。なので以前このホームを作ってくれた人たちを呼び一緒に開墾作業することになった。
土地なら十二分にあるしこのギルマスの部屋を少し大きくするだけだからね。
「えっさほいさぁ」
「この木々って素材になるんだなぁ……」
そうだよな。このホーム森だから木を切れば素材が出るわな。
ただし生えさせるには苗が必要だから無限にっていうわけじゃないけど。でも、土地のギリギリまで木を切らないとこれの大きさは無理かも。
第四層エリアで見た精霊樹も結構デカかったし。
「出た素材はみんなでカティさんのところに持っていこう」
「私が行くよ」
「えっと、木を植えるには少し穴を掘るっていうからだれかローイさんのところで大至急スコップを作ってもらってきて」
「僕がいくね」
ルルークとチリンに任せ私は作業を続ける。
なにしてるかというと、木を切る。斧を片手にね。いやぁ、初心者にはつらいっす。
「ハチの巣とかあったら怖いねぇ」
……ハチの巣?
ここって入り口側じゃない……。なら、大丈夫かな?
すると、なにかが上から落ちてくる。ハチの巣だった。
中から機械バチがたくさんでてきた!
「「「「「「ひぎゃああああ!?」」」」」」
なんでここに設置してるの昔の私!
いや、どこに設置しようか悩んでいてとりあえず仮として適当においたんだ……。バカだろ私! 何してんだ私!
「機械バチ! 私たちを襲うな!」
そう命令をすると止まる。
そしていそいそと巣の中に戻っていった。これがどう〇つの森ならば片目刺されて膨れ上がっていただろうな……。こわっ。
「これは回収しておくからやろうか」
すぐにイベントリにしまい、木を切る作業をまた再開する。
たかが一本精霊樹を植えるためだけにここまでするとは普通思わないけど……まあ、精霊樹だしきちんと育てたいよね。
まあ育つまでに何年もかかるなら嫌だけどね。
「ミキ! 置いてきたよ」
「ミキ! もらってきた!」
エルルゥとルルークも戻ってきたので二人にまた斧を渡し作業をやらせる。
私はこのハチの巣、改めてどこかに設置してこよう。
理想郷が出て来ましたが設定を語るとすると理想郷はエリアに一つずつしかありません。
カナアン、マグ・メル、エル・ドラードは発見されました。
乙姫に関しては竜宮があるということを示唆するだけで実際にはありますが、どのエリアにあるかは分かっておりません。
まあ、この話から察することができるにまだあと1つか2つ残っています。