不思議の国のミキ ①
見えないところからの奇襲。今のところ成功率が100%だ。
見えないし、気配を感じられなければまず無理だろう。見聞色の覇気とか使えなければまず避けれない。高火力先制攻撃ができるとかよさすぎだろ。
「なにこれたーのしい!」
ボス狩りの時間です。
第五層エリアのフィールドボスたちを連続で倒す。
レベリングにはちょうどいい。普通なら躱すという手順を入れるがそれは入れなくて済む。だってどこにいるかわかっていないんだもの。
いや、攻撃してくるけど大方が範囲攻撃。広い技なら当たると思っているんだろうな。
対策は可能だ。
「範囲内から素早く逃げるっ!」
いわゆる潜伏しながら戦う感じだ。
私はハナカマキリ。擬態しているんだ。相手は獲物。カマキリは獲物を逃したりしない!
「はい一匹ィィィ!」
魔法をぶちかまし、ボス討伐完了。
ボスは複数体いるのでまだまだ戦う。
ボス狩りをするために道中を歩いていると、なんだか金のウサギに出会いました。
あれはメタルか? なら、倒して経験値にしてやろう。そう思い魔法と放つと逃げられた。それを追っていく。
……あれ? どこかで見たことあるような。
すると、私は穴に落ちた。
「なんか既視感があるんだけどぉぉぉ!」
すると、なんだか私の体が鮮明になっていく。
どうやら呪いが解けたようで見えるようになった。いや、それはいいとして、現在進行形で穴に落ちてるんだけど?
このような感じ。既視感がある。
「第三層エリアに行くときの感じに近いけど、それより前に知ってる」
あっ。
「不思議の国のアリス!」
そうだ。それだ。
……あれ? ということは私が今落ちてるのって不思議の国に? とんだメルヘンチックだけどそれなの? えっ、いや、マジで?
すると、穴の終わりが見える。
そこから見えた景色は、満開の花畑。その花畑にウサギがたくさん。ウサギの国……。びょんびょんランド? いや、そんなものじゃない。
第一層のウサギ、第二層のウサギ、第三層のウサギ、第四層のウサギ、第五層のウサギ。いろんなウサギが勢ぞろい。
また、見たことがないウサギもいる。
経験値の糧としろと?
「きゅ?」
地面に落ちると、ウサギたちが物珍しそうに寄ってきた。
私の上に群がる。体力減少はしていない。攻撃されてないようだけど……。ああ、モフモフに囲まれている。モフモフすぎるわ。
なにこのモフモフ。
「きゅっ!」
と、一人のウサギが手を招いていた。
”こっちにこい”って言っているように。そんな気がしたので向かってみる。
すると、先には玉座に座ったウサギがいた。
はい運営にとっての厄介事連発連発ゥ~