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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第五層エリア 【気高き武士は今日も行く】
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ミキちゃん・イン・インビジブル ③

 どうも、私のことが見えてますか?

 ミキちゃんです。現在、透明人間になっちゃってます。


 「とりあえずどうしよう」


 あと十数時間はこのままだ。

 エルルゥたちに声をかけたけれどどこにいるのかわかっておらず無意味に終わった。私のことを見える人はいない。


 ……透明人間って、孤独なんだな……。


 「それでよー。俺ミキさんと一緒にクエストやってうはうはなんだわー!」

 「マジかよ! よく協力してくれたな!」


 歩いているとそういう会話も聞こえる。

 いや、あなた初対面ですよ。嘘はよくありません。まあ、頼まれるならやるけどさ……。でももう一度言うけどあなたは初対面です。


 「聞いた? ミキちゃんまた新たに進化したんじゃないっていう話」

 「えっ、さらに強くなってどうすんの?」

 「高みへ行くんだな……。俺も進化したいぜ!」


 っていうような会話も聞こえる。

 私の目の前じゃないからいいたい放題なんだ。まあ。悪い噂ではないからいいんだけどさ。進化に関しては完全に事故だから! 空飛んだらそこにいたってことまずないから!


 というか、私って運営が嫌なことばかりしているような……。き、気のせいだよね?


 「ミキってやつ謎だよなー。俺一度も見たことねーよ」

 「あれだろ? ロトを一撃で粉砕し、アイドルを泣かせたりするやつだろ?」


 ……事実だけど悪いように言われている。

 あれはイベントだったし仕方ないでしょう!


 「……あっ!」


 今大事なことに気が付いた!

 この状態だとNPCとも話せないんじゃない!? 見えない時点でどこにいるかわかんないし留守だと思われるよね!?

 クエストとか受けられないじゃん! どうしよう! この透明人間は運営の策略だ! 私にストーリーを進めるなっていうことだ!


 運営! 性格悪い!


 なんてことだ……。運営のせいだよ……。


 むしゃくしゃするしモンスターでも倒そうかな!

 あー、ムカつく! 








 この透明人間、魔物と戦うにはいいな。

 どこにいるかわからないようだし一方的にやられていく。知能が高い奴は魔法が放たれたところを見極めて攻撃してこようとするが私の魔法火力の前では無力だった。


 まじかよ。いいところあるじゃん。


 で、第五層エリアで必死にレベリング。フィールドボスに挑んだりもしていた。

 第五層エリアで出没する敵は侍うさぎ、龍の落とし子とか。このエリアは竜が多い印象。竜は信仰の対象となっているらしく、ここは竜王がもてはやされるところらしい。

 ただし、竜王は自身が竜になるところを見せないと信用されないとか。


 まあ、完全に人だからね。仕方ないさ。


 ……ま、透明人間の状態でも第五層エリアは探索しますよ。












※運営は意図してません

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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