精霊の創造神 ②
モンスターと戦う。
それはちょっと心躍る。私はいつの間にか戦闘狂にでもなったんじゃないだろうか。
「覚悟はいいですか?」
「大丈夫です」
さあ、魔物よこい。私が相手してやる!
と、アルテナ様が出してきたモンスター。
それは、でかいオジロワシ……。初めての鳥型モンスター!?
「鳥型なんて初めて作りました……。ふぅ。初めては鷹って決めてたんですよ」
……見た目オジロワシだけど?
えっ、鷹なの? これが? どうみてもワシだけど?
鑑定してみよう。
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・オジロタカ Lv100 70000/70000
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オジロタカってなんだ!? ってか、強くない!? 私今53レベルなんだよ!? 大体倍のレベルだよねこれ!?
勝てるかなぁ。まあ、やるしかないんだろうけどね。
「タカァァァ!」
タカの鳴き声そんな感じだっけ!?
「”模倣太陽”連発!」
周りに何個も太陽を作り上げる。
さすがに作りすぎた。7個作ったあたりでMPが底をついた。
回復! 二枚使用!
タカは恐れをなして近づいてこなくなった。じゃあ、ぶつけてやるか。
まず一個をタカめがけて飛ばす。躱された。まあ、予定通りだよ! 他の一個を避けた軌道にぶつけてやるとタカに直撃。
うわ、攻撃えぐい……。焼き鳥の完成!
まあ、死んでないんだけど……。でも、すごいことに体力の半分を削ったんだよ……。魔法防御はそれほどないらしい。あったら私困るけどね! 物理貧弱笑えないって感じだからね!
「幸いなのはボスではないってことだね」
ボスならば第二形態とか覚醒とかあるんだけど、こいつにはない。
楽勝だ。レベル100といえど楽勝だよ。
そして、あっけなく勝利。
……あっけなっ!
「勝ちましたか」
と、嬉しそうに述べるアルテナ様。
トーナメント制……じゃないよな。違うよね?
「はい。勝利したのでご褒美を上げましょう。二つほど。まずは進化させますね」
「……え?」
これ以上の進化形態あるの!? 進化したんだよ!? 神になったんだよ!? もうなくない!? ねえ、あるのこれ!?
「進化が一つ目のご褒美です」
「え、いや、あの」
私は進化した。
自分のステータスを見てみると、レベル上限を解放、最高レベルが200になれるようになった。これは普通のプレイヤーもいけるらしいが、まだ現時点でそこまで解放していない。
そして、何より大きいのが……。
”魔物創造”と”精霊創造”の二つ。
どうやら、私は精霊の創造神というものに進化したようだ。
えっ。いや、なにこれ。
ステータスはわずかに上がる程度だったけど……。レベル上限解放はでかいけど。いや、魔物創造? 精霊創造?
「二つ目は神域解放です」
「待ってくださいアルテナ様!? なんですかこれ!?」
「”魔物創造”は魔物を創るスキルです。魔物を創ることができます。1日10体が限度ですよ? ”精霊創造”は精霊を創るスキルです」
「そういうことを聞いてるんじゃなくて……!」
「はい。神域を解放しました。では、さようなら」
「アルテナ様ーーーー!?」
そして、私は空中に放り出された。
私は落下していく。いや、あの、理解できてないまま放り出されたんですけど!? あの創造神なんだおい!
え、えっと、精霊の創造神になって? 神域解放? して? 魔物を創れるようになって? 精霊を創ることも出来て?
……えっと、私っていつからラスボスに?
もうやばいところまで到達しちゃったよ!?
創造神は各地に住処を作っています。
空や海、川の中、地中の中、森の中などなど。たまに人が入ると喜んで試練を与えて褒美を授けます。褒美を授けたいので試練は簡単にしています。
ただし、授けたいだけなので授け終わったらラフランス。つまり用無し。
もちろんどの種族も可能、王でなくても可能。
神が来た場合はレベル上限を解放してくれる優しい子です。