心なき魔王と精霊神の大木 ④
ダンガンロンパやらなきゃ…
ロトさんが来ない以上、私たちだけで対処するしかない。
「来たよ! って、でっかい樹! こんなの生えてたっけ!?」
と、チリンが驚いていた。
『あ、この樹私』
「……ミキ。なんか、見ないうちに進化遂げたね」
でしょ?
いや、今はそういう暇なくて。フレンドを見るとロトはログインしているんだ。ただ、この場にはきていないようで。
どこにいるんだろうか。来てほしい……。
「何この騒ぎ」
『あ、マーヤ』
マーヤも駆け付けたらしい。
「ミキの声どこから……」
『あ、この樹から』
「……また変なことしてるね。まあいいや。装備できたから終わったら渡す。今あいつやればいいの?」
と、狂った精霊魔王を指さした。
うん、とだけ言うとマーヤはかけていく。
そして、首元に的確にナイフを当てた。だがしかし、倒れる気配はない。手ごたえがないのだろうか。物理は効いているけど即死は効かない……。即死耐性でも持ってるのかな。
「……ごっそりもってくことはできたけど即死まではいかないか」
マーヤが反省して戻ってきた。
ふむ。たしかに結構減っている。ただ、まだ1万はある。
あとマーヤが8回当てたら勝てるだろう。だがしかし、油断はできない。先ほどの夢幻地獄のようにまた何かしてくる可能性もある。
私が見て指示を出せばいいのかな。
『とりあえず、今のを8回当てれば倒せるんだけど……』
なにかしてくるんじゃないかなあ。
「うおおおお! 俺は突撃してやるぜええええ!」
ガガトツさんが突撃していく。
『ガガトツさん! そいつは私たち王に耐性が……!』
「”ディフェンスブレイク“!」
と、パンチを繰り出すと、ごっそり減ったのだった。
……今のってなんだ? ディフェンスブレイク? 防御を壊す……。防御貫通攻撃か。
なるほど。耐性も防御のうちに入るってことだから、貫通攻撃をしてしまえばダメージは通るんだ。新発見。
というか、すごい。あとマーヤの攻撃5回当てるだけになった……。
ん? なんか挙動がおかしいぞ。
『我は……精霊王が憎い! 精霊樹が憎いっ!!』
『あっ、掴みかからないで』
まずい。私が狙われた!
この状態だと躱せない……。ていうか、でかくなっていっている? 魔王はでかくなれるのか。というか、私を同じ大きさになってますけど!?
あ、もしかしてここから本番?
「……精霊王とは私のことかしら」
と、あらわれたのはNPCの精霊王。この都市の精霊王が目の前に現れた。
そっちに標的が移ったのか、そっちをめがけて侵攻していく。あ、もしかしてこれ精霊王を守らなくちゃいけないんじゃないかな?
『精霊王を守る! ここからが本番で正念場!』
精霊王殺しちゃゲームオーバー! って感じがしてままならない!
「とはいってもこんなでかいのどう足止めすりゃあ」
『一寸法師になれ!』
体内からなら、もしかしたら……。
「ちょうど中に入ってくださいっていうような穴があるな。よじ登って入れ! ただ、足を上げたら俺らは入れねえからな」
と、次へ次へと中に入っていく。
このまま無事で済むといいんだけど。っていうか、ロトよはやくこい! 私たちは君を待ってるんだからね!
ニューダンガンロンパV3は個人的に神作だと思ってます。
5章は辛かったです。4章もだけど。