キークエスト解決に向けて ②
精霊の森に無事到着。不穏な気配はちょっとだけある。
なんだろう。本当に邪悪な……。まるで今現在何かしているような?
「こっちじゃ!」
邪神ちゃん場所わかってるのかな。
邪神ちゃんに素直についていくと、そこにはローブをきた体格のいい男性がそこに立っている。だが、オーラは闇の気配がしているのだった。
そのオーラは空に飛んでいる。どうやら、魔力を放っているんじゃないだろうか。
「くっくっく……。人が来てしまいましたか」
来てしまいましたか、じゃない。
鑑定してみると、魔王軍幹部と出ていたのだった。魔王軍幹部。ということは、キークエストのモンスターだろうな。
そして、多分精霊王のところには……!
「おぬしは我の許可なく何をしとるのじゃ! たわけが!」
「幼女? あなたはなぜそんなに怒っているのですかね」
ま、こいつを倒したらキークエスト達成なんじゃないだろうか。
じゃ、やるとしようか。
「やるか」
私たちは武器を構える。
《キークエスト:森の違和感 を達成しました》
《ワールドクエスト:精霊の森の侵攻 を開始いたします》
と出たのだった。
だがしかし。妙な違和感がある。いきなりボスというものはありえるのだろうかと。もしかしたら、こいつはボスじゃない可能性もある。
「……精霊樹!」
「……いかせませんよ!」
と、私に向けてデカい魔法を放ってくるのだった。
図星。今現在、精霊樹に誰か向かっている。狙いはおそらく精霊王! いかなくてはならない!
「えっと、私が精霊樹の元にいく! チリン達はこいつを頼むね!」
「了解!」
私は飛行スキルを用いて精霊樹の元に向かうのだった。
精霊樹は、元気である。まだ到達はしていない。
――精霊樹の元には。
「ま、魔王が!」
「ひ、避難を! 逃げてください! ま、魔王がッ!」
住人たちは逃げている。
魔王は住人には目をくれず、ただただ一直線に向かっている? いや、この気配。魔王ってまさかなんだけど……。
いや、そうだろう。魔王が精霊だなんて考えはある。
狂った精霊……ではなく、闇落ちした精霊なのかな?
ともかく、魔王という精霊が精霊王を殺そうとしているのは確かなんだ! 止めなくてはならない!
「死ねえええ!」
プレイヤーたちが足止めをしている。だが、足を止めない。
私は降り立とうと思ったが、どうやら精霊樹の元には精霊王が待ち構えていた。応戦する気なんだろうが、多分勝てない……!
プレイヤーが倒さなくちゃならないんだろうあの敵は。精霊王では勝てる気がしない。
私も早く応戦に……!
「駆け付けたぞ」
「どーもでーす!」
と、トロフィさん、プギーが駆け付けていた。
王が二人……? こりゃ頼もしいな!
わ、私も下に降りて交戦しなくちゃな!
※マーヤ視点(ちょっと数分前に戻る)
「状態異常を無効化するのつけてほしい」
「状態異常無効化……。は付与できないんですよね。三つまで状態異常耐性はつけられますけど」
「そうなの? だったら……。毒、睡眠、魔法封じに強くしておいて」
状態異常は複数ある。毒、麻痺、睡眠のほかには混乱、火傷、魔法封じなどなど。
ミキは状態異常に弱い。即死にも弱い。
一撃もらうだけで結構減ってしまうほどのステータス。体力も普通のプレイヤーよりは少ないために命取りになるものが多い。
だからイベントの反省を踏まえて毒無効化、麻痺無効化、睡眠無効化はつけたいところだ。動けなくなることもじわじわ死ぬこともない。本当は即死耐性もつけたいけどスロットの限界らしい。
全状態異常無効化というものは存在しないようだ。
《キークエスト:森の違和感 を達成しました》
《ワールドクエスト:精霊の森の侵攻 を開始いたします》
そういうアナウンスが聞こえてきた。
キークエスト……。誰だろう。気になる。ただ、ミキはこれに行ってるだろうし、今すぐ渡せないか。
「マーヤ様。今のアナウンス聞こえましたか?」
「聞いた」
第四層攻略に力を入れ始めたのかな。
まあ、私にとって楽勝か。いや、慢心だね。これは。いけない。慢心したらいいことはなにもないから。侮ることはしない。
「それはさておき、さっきの三つでよろしく」
「か、かしこまりました」
誰がクエストをやっていようが私には関係ない。
人は人。私は私だ。
「装備できるまでの間、数分お待ちください」
次回からボス戦!
自分めちゃくちゃ胃が弱いんですよね。生焼けのジンギスカン食ったらそら腹壊すでしょ。
ってなわけで完全復活とはいえませんが回復しました。