鳥人族の少女
第四層エリアまでは普通に行けた。
精霊の森の中。どうやら、違った雰囲気を感じている。狂った精霊……なんかはでてこなくなっており、なにかしらある。
ちょっと、普段の雰囲気とはまた違った……。
「ここらへんです。ここらへんに人が飛んでいたという……」
すると、森の茂みがガサゴソを動いた。
幽霊……? いや、なにかいる。ガサゴソと揺らしているのは警告……。出てこないとなると警戒心高いのかもしれない。
どちらにせよ、クエストを進めるためには茂みに近づくしかない。
「私が行く」
と、マーヤが近づいていくと、誰かが飛び出してきた。
そこにいたのは、腕から羽根を生やした人……。鳥? 腕から羽根を生やした女の子がそこにはいたのだった。
女の子……。女の子の腕に……。
「それ以上ちかづくなっ!」
「……はぁ」
と、マーヤは戻ってくる。鳥の女の子は警戒しているようだった。
「あ、あれは……伝説の種族……? まさか、飛行していた人っていうのは……!」
伝説の種族?
「人間は悪い奴だっ! これ以上私に近づくなっ!」
私種族人間じゃないしいけるんじゃないかなあ。なんてね。
どちらにせよ、この森は私の領地みたいなものだ。精霊神だからね私は。精霊の森の主と言っても過言ではないだろう。
「怖くないよぉ~」
と、近づいていく。
すると、すんなり受け入れてくれた。種族が人間じゃないからかな。
「精霊様……。貴方様からは精霊様の感じがします!」
「はは、そうかい。あの二人も私の連れだから入れてもいいかな?」
「わかりましたっ!」
案外素直じゃないかこの子。
「一つ聞きたいのですが」
「なんだ人間」
NPCの商人であるギールさんが鳥の女の子に尋ねていた。
「あなたは伝説の鳥人族……ではございませんか?」
「そうだぞ人間」
鳥人族。たしかそれはまだ選べていなかったような。もしかしたら選べるのかもしれない。どうなんだろうか。まだわからない。
「鳥人族について詳しく聞けないかな?」
「はい。鳥人族は空を飛べる人……と考えてもらってもよろしいかと思います。個々の戦闘力はそれほどありませんが、手数やスピードで勝負をしております」
なるほど。ステータスは低いけど手数が多いとかそれくらいだろうか。
「かつて鳥人族は人間と暮らしていました。ですが次第に人間どもは鳥人族を迫害し、惨殺していった。私たちは人間を恨んでおります。あなたがたは精霊様の連れだということで特別に入れていますが本来は踏み入ることは許されないのです!」
と、マーヤとギールさんに言っていた。
マーヤははいはいと受け流し、ギールさんは苦笑いを浮かべていた。
「もう少しで見えますよ! 私の里が!」
と、目の前には、たくさんの家が目に入ってきたのだった。
巣穴……というべきなのかな? いや、普通の家なんだけどさ。でも、なんか異様にイヤーな雰囲気がある。どうしたのだろうか。
「なんだか住人の人逃げているけど?」
「おかしいですね。なにかあったのか聞いてまいります!」
と、鳥人族の女の子が里へと下りていく。
そして、数分後、血相を変えてこちらに来たのだった。
「た、大変です精霊様! に、人間の国が、もうすぐこの里に攻め入ってくるそうです! 逃げる準備をするので私は……!」
と、いうのだった。
なるほど。だから逃げようとしているのか。いや、でも逃げられているわけじゃなさそうだ。なにかにぶつかっている。
なるほど。なんかやけに簡単だと思ったら……! 結局は戦闘があるのね!
最近書きだめしてて寝不足です。本末転倒です。今現在来週の水曜日までの分は書き上げてしまいました。