些か夢物語
ワールドクエスト……。こりゃまた意外。
「先ほどの話はフェイクでございまして。ここからはちょっとばかし信じられいない話だと思いますので、私が怪しいなどという先入観を持たずに聞いてもらいたい」
と、真面目な顔でそういう。
私も、それに頷き、聞き入ることにした。
「人は、空を飛べますか?」
えっ。いや、飛べる……わけはないよね。空は飛べない。鳥のように翼もないんだし飛行スキルを所持している私以外は多分飛べないと思う。
いや、飛行スキルを取得した人は私以外にもいるかもしれないけど。
「飛べないでしょう?」
「はい。ですが、ある人の目撃証言がありました。人が空を飛んでいた……と」
なるほど。だけどそれとあなたは関係ないような。
「一つ、私の夢をお話いたしましょうか。私は小さいころから空を飛びたかった。空を飛ぶことが私の夢だったんです」
なるほど。商人としてではなく一人の人としての夢。
「その夢は商売にも活かされるでしょう。空の道があれば商売は繁栄する! 私は、私の夢は商売を繁栄させることは間違いないのです!」
たしかに。飛行機……があって他国との貿易も活性化していった。人の輸送も簡単になったのが今の日本だろう。
だがしかし、このA2Oで飛行など些か夢物語ではないだろうか。
「目撃証言は精霊の森。そこまでいくにはどうしてもあなたみたいな手練れが必要だ……! 頼みます。どうかわたしをそこまで連れて行ってはくれませんか! 精霊神様ならなお安心でございます!」
「わかりました。そこまでの護衛の依頼ですね。わかりました。承りましょう」
ワールドクエストってんだからたぶんなにかあるはずなんだ。
多分、プレイヤーたちになにかを与えるようなものが。それを私がクリアする。それだけ。まあ、一人で行くのもなんだし誰か誘って……。
「ミキ。頼みがあるんだけど……」
「あ、マーヤ。いいところに!」
マーヤがいいところに来た。
「これから一緒に第四層までこの人送りにいくんだけどいく? あ、でもボス倒してないか……」
「ボスは倒してきた。で? その人送るの? わかった」
と、マーヤは淡々と準備を始める。
……今なんて言った? ボスは倒してきた、だって? ま、まさか。そんなはず……。一人で倒してきたとしても、こんな短時間で済むわけがない!
えっと、ええ?
10分でボスを倒すって無理がありすぎないか?
「なにしてるの? いくよ」
「う、うん」
ま、まあ。ゴブリンキングだけだろうな……。
なんていう思いはすぐに砕け散ったのだった。
すんなりと、第四層まで行けちゃったから。もう一度言う。すんなりと。
えっと、ボス、全部倒したんですか……? あんな時間で!? ギリギリになると思うけどねえ!? だってさ、ボスを一体に付き1分以内にケリをつけなくちゃならないんだよ? それをやってのけるって……。化け物ですか。この子……。
と、というわけで、第四層エリアです……。
ここで私が考えてるけど作者の力量的に無理だろうという作品のあらすじを書いてみます。(書かないかな? アイデアも二流なので使う人はどうぞって感じになるかも?)
少年は、平凡でありたかった。
五歳になって神様から能力が送られる。人々はそれらを神様からの贈り物と呼んだ。
五歳になった少年は"絶対支配権"という強大な力を得てしまう。
平凡を望む少年はその力を持っていることにより周りから立てあげられ、ついには皇帝の座へとついてしまった。ただただ、普通な生活を望んでいた少年の想いとは裏腹に周りは幼き少年に服従していく。そして、少年の名は大陸全土に知れ渡られ、大陸すらも支配下においたのだった。
「こんなの、僕は望んでない…!」自分の意思とは違った結末。少年は、自分の運命を認めることができなかった。皇帝になったことにより幼馴染からは引き剥がされ、親からも離され、ただ一人。自分を見てくれる人はいなかった。
一人で奮闘する少年は、成長し、邪智暴虐を尽くしていく。
だが、周りは止めなかった。「皇帝のやることだから」と、誰一人異を唱えることはない。少年は気づいて欲しい。誰かに自分を止めて欲しいと、切に願うばかりであった。
そして、皇帝と出会うことになったのは幼い少女。
幼い少女は全然いうことを聞いてくれなかった。それが、嬉しかった。
決めた、俺はこの子を育てようと。
皇帝による育児が、今ここに始まろうとしていた。
育児かよ…。
そしての辺りから派生させることできますね。
神様からの使いの猫娘とか、神様の犬娘とか。
…全部ケモっ娘?
……考え二流。文章三流。