ハルカの訪問
マーヤとの日々もすぎていく。
大方レベリングも終わり、あとは戦う時を待つだけとなる。暇なので私は第四層を本格的に進めることにした。
同時進行で進めているわけだけど、やっぱり運がなくなったのか第四層のキークエストにあたらない。精霊神だから比較的好感度高いと思うんだけどな……。
「やっほー、マーヤ」
「ハルカか」
時折ハルカが私たちのところを訪問してくる。
元気に笑顔で手を振りながらやってくる。正直ちょっと癒される。
ハルカにミユキのことを聞くと。
「ミユキ。ミユキねー。あの子ちょっと嫌だよねー」
と、苦笑いを浮かべつつそう言っていた。
理由は、やっぱり媚びへつらう態度があげられた。どうやらそこも嫌われる一因。私もその人は嫌いだと思う。出世などに目をくらむのはよくあるけど露骨なのは嫌だよねえ。
「そんなことよりうちのペアの人紹介しに来たよー!」
「手の内ばらしてもいいんですか?」
「えっ。マーヤも知らせてるでしょ手の内ー。ミキたんと組んでるんでしょー?」
たん?
「あれだけ一緒に行動していたらバレるのは当たり前か」
「うんー。で、こっちのかたー。名前はねー……なんだっけ?」
「オルフですよオルフ! いい加減覚えろ!」
「エルフたんでーす!」
「オルフっつってんだろうがあああ!」
と、男の人は叫んでいた。
名前覚えられてないだね……。
「このオルフェウスさんはねー、すごいんだー」
「わざとか? わざとやってんのか?」
わざとらしいよなほんとに。
それにしてもオルフさんは私見てもなんとも思わないのだろうか。この場所は精霊の守護者のギルドホームで、そこにいる私については何も触れないのかね。
「狙った獲物は外さないの!」
「まあ、狩人だからスキル補正もあるな」
「歌もうまいし」
「歌い手目指してるし」
「ゲームもうまいの!」
「音ゲーに限る」
……選ぶ人間違ってないよね?
まあ、手の内がわかるのはいいとして。問題はミユキ。どのような人を選んでくるか私たちはわからない。強い奴を引き抜いてくるだろうといっていたが、それは誰なのか。
私の予想だと、王の中の一人。
トロフィあたりが怪しい。
だけどトロフィはきちんと女性を見て決めそうだ。ウソ泣きだとか見破るのうまそうだしなさそうだ。王の中でちょろそうなのは……。ガガトツさんとロトさんかな。
ガガトツさんは情に訴えればよさそうだし、ロトさんはハニートラップとか仕掛けたらすぐに引っ掛かりそう。
プギーは、なんか食べ物上げたら喜んでついてくるんじゃないだろうか。
「明日頑張ろうね! オルフたん!」
「だからおふる……じゃなかった。オルフ……ってあってるのかよ!」
そして、コラボ最終日が始まる。
ミキ意外とロトのことわかってる。(もともと脈なし)
ロト「俺がモテないのはお前らが悪い!(責任転嫁)」