修学旅行(北海道) ④
もう17日までは予約投稿終わりました。
いんすぴれーしょんがすごい。もじすうはすくないけど
明日で北海道を去ってしまう。観光をぜひともしようと思った矢先、メールが届いた。
『会えないかな? ちょっと愚痴聞いてほしいんだよね……』
と、真野ちゃんから送られてきたので猛ダッシュ!
観光? 真野ちゃんの方が優先だから。私は真野ちゃんを心から愛している! 相談を受けるなら親身になりまるで自分のことのように解決する。それが私だ。
真野ちゃんを見損なうことはまずありえない!
「今行きます真野ちゃん!」
「いっちゃった……」
「真野ちゃん友達になってから収まったと思ったけど気のせいだったか……。北海道観光に誘おうと思ったけどいいや。地衣。二人でいこっか」
ファミレスで真野ちゃんは手を振って私を待っていた。
変装はしておらず、伊達メガネに三つ編み。まるで委員長っぽいコーディネート。可愛い。真野ちゃんはやっぱ何でも似合うね。
「待った?」
「いや。待ってないよ。呼び出したんだしいくら待ってもいいよ」
真野ちゃんを待たせるわけないじゃん!
「ドリンクバーは先に頼んでおいたよ」
「ありがとうございます!」
私は真野ちゃんと一緒にドリンクを取りに行く。
私はメロンソーダ、真野ちゃんは意外にもコーラを選んでいた。コーラってあまり好きじゃないけど真野ちゃんが飲むなら私も今度から飲もう。
席に戻り、真野ちゃんが、伊達メガネを外す。
「で、いきなりなんだけど愚痴はいるね」
「はい。びしばしと!」
受け止める気満々です!
「あのさ、今話題の女子高生モデルいるでしょ?」
あー。最近よくバラエティとかでもでてる人いるね。名前はたしか新庄 深雪だっけ。金髪に髪を染めたギャルっぽい子。名前とは裏腹な印象を受けるって子か。
「その子と以前共演したの。けど、性格が最悪で最悪で…」
「性格?」
「わかるかな。端的に言うと、ぶりっ子」
あー……。ぶりっ子は嫌いだね私も。
「アイドルの人とかには露骨に近寄って可愛く見せてるんだよね。楽屋ではちょっと性格はあれだし……。本当にあの子だけは生理的に無理だと思ったの」
「ふんふん」
まだ続きがありそうだ。
「それで、今度その子と共演することになって……! もう嫌で嫌で仕方なくて」
「わかります。ぶりっ子は滅ぶべきですよね」
ぶりっ子の心のうちは大抵黒い。ソースは私。
昔いたよ。いじめられていたときに。裏ではものすごく悪口いってるのに好きな男子の前だとものすごくかわい子ぶる。ものすごくムカついた……!
「なんであんな子と共演しなくちゃいけないの……。アイドルの人は顔だけで騙されてるし……! もう嫌だよ! 演技が好きで芸能界に入ったけどもうやめたい……」
そこまで追い込まれているとは……。
「大体さ、女子だから可愛く見せたいっていうのはわかるよ。私も不細工にみられるよりは可愛く見せたいしね。それは美咲ちゃんも同じだと思うけど」
「はい。同じです」
「可愛く見せたいから見せるのはまだいいの。それが露骨だから嫌なの……!」
「露骨なのは嫌われますよね」
相手が気付くか気づかないかぐらいのアピールがちょうどいいと思う。露骨に思わせるのはどうもダメだと思う。私そういう人嫌いだわ。
「今回もジェニーズいるしまた色目使うんだろうなあって。正直言っちゃうけど私より視聴率稼いでないのに視聴率いい女とか謳われるのが気に食わない」
たしかに。真野ちゃんのほうが大衆の支持は多い。
見た目もさることながら性格もいい。いいこじゃん。演技力もものすごくすごい。もう、才能という時点で演技力が秀でているといっている監督もいたらしい。
それで人気だという。
そんな真野ちゃんを差し置いて視聴率いい女? ふざけるな!
「で、ここからが本題なんだけど、その子につい最近悪口言われたんだよね」
「……はい?」
「”あなたってそれほど可愛くないわね。私の数万分の一かしら”って。ムカつく! 私が言うのもなんだけど新庄より可愛いっての! 可愛くなかったらヒロイン役とかできないの!」
……はい? 可愛くない、だって?
「真野ちゃんのほうがものすごく可愛いのに自意識過剰ですね! 身の程を弁えてないっていうか、身の丈を知らないっていうか、ナルシストっていうか」
「そう! 自画自賛するようであれだけど容姿は完璧に私のほうが優れているの! あの子が単に売れてる理由は写るためにはなんでもするってだけ! 体張ることから地方ロケまでしてるだけなの! 私は女優っていう肩書あるし事務所が仕事を選ぶからそれほどできないってだけで。私のほうが優れてるんだよぅ!」
と、真野ちゃんはコーラを一気に飲み干した。
げっぷとかでないのかな……?
「こう愚痴はいてると自分が小さい人間ってことがよくわかるけど……。さすがにムカついたから愚痴こぼさせてもらったよ。時間取ってごめんね。貴重な修学旅行なのに」
「い、いえいえ! とんでもない!」
「よかったら何が奢るよ。早めの昼ごはんってことで何か食べようか」
これが、修学旅行の一番の思い出だった。
真野ちゃんの愚痴を聞いた。そして、その後日。ゲーム内でちょっとした騒動があるのは先の話。
そして、翌日。
私たちは北海道を後にした。
「熊牧場とかすごかった」
「熊……」
クマ牧場に行ったり、セイ〇ーマートで買い物をしたりした。お土産も買った。母さんたちには北海道のくまの置物。美鈴には焼きそ〇弁当とカツゲンを進呈した。
ミキのわがままに振り回された二人。
強引ですが修学旅行は終わりです。もともとそんな書く予定じゃなかったので。次からはゲームです。騒動起きるかな?