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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第一層エリア 【始まりの町】
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ギルドと二人の王

 チイとフレンド登録をした。そして、その場で別れた。チイは娯楽としてやってるからあまりログインできないかもとは告げられた。


 そして、次に私はイベントについて考えてみる。


 百万体のうち、五千体敵を倒すか、百万以上のダメージをだすと女神カーリに挑める挑戦権を得られるらしい。もっとも、絶対敵わないだろうけどね。

 百万を超えるダメージ。どう計算するんだろう。威力とか、私そういうの気にしたことないしなあ。でも、五千体敵を倒すより百万以上のダメージを与える方が些か楽に思える気がする。


 このイベント、私は不参加でもいいかなあ……。


「あー! ミキさんだー! やっほー!!」


 少し遠くに私の存在に気づいた妖精王のプギーが元気よく手を振っている。


「プギーちゃん。どうしたの?」

「見かけたから手を振っただけだよ! でも、ちょうどよかった!! ねえ、一緒にこの街歩こうよ!!」


 その提案を受けた。

 うーむ。私自身なにがあるのかはまったくしらないし、この街を知るということもしたほうがいいのかな?じゃあ、行くかな。


「わかったよ」

「やったぁ!! 私の飛行の成果見せてあげるからねっ!」




 ふわふわ飛ぶプギー。

 どうやら練習して飛行は上手くできるようだった。というか、スピード早い。ローラースケートをはいてやっと同じくらいの速さだ。

 素早さが高いからだろうか。


「ふわふわ~……って、あれれ?」


 プギーは急にブレーキをかける。私もそれに続いて止まると、なんだかプラカードを持った人たちが広場の前に集まっていた。

 プラカードにはそれぞれ『勇者御一行』『魔王城』『獣王の誇り高き戦士たち』『屍はアンデッドの夢を見るか?』ということが書かれている。うーん。これって全員限定種族……?


「なにあれ」

「さ、さあ」


 何かを呼びかけていた。


「俺たちのギルドはとても快適だ! 攻略組として頑張りたい方はぜひとも俺たちのクランに!」

「限定種族が一角、魔王様が治める魔王城! ぜひとも魔王様と一緒に世界を支配しないか!!」

「獣王は誇り高き王様だ! だれか同志はおらぬか!」

「…………」


 ギルド? なんだそれ。


「ああ、そこの嬢ちゃんたち興味はないかな?!」

「ククク……貴殿らは魔王様の部下になる素質がある!」

「む、お前らからは俺らと同じ匂いがする!」

「…………」


 げ、近づいてきた。

 なんだか宗教の勧誘みたいで怖い……。というか、ギルドって何? ギルドっていう者自体私は知らないんだけども。


「あ、あの、まにあ「話聞かせてくださいっ!!」……えっ」


 プギーは聞きたそうに笑顔だった。

 私は聞きたくないとはいえず、素直に説明を聞くことになるはめになった。


「こほん。まず俺は勇者御一行の副ギルドマスターのRDだ。よろしくな!」

「我は魔王様の忠実なるしもべの一人であり、魔王軍幹部のアガサだ!」

「俺は獣王のガガトツだぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「……不死王のミソギ」


 ええ、このうち二人が限定種族なの!? 世界狭すぎだよねえ!? 魔王様以外全員あってることになるんですけどねえ!?

 っていうかさ、ギルドの勧誘っていうことでしょ? 怪しい宗教とかじゃないよね?


「へえ! 獣王さんに不死王さん! すごいですねえ! 私不死王さんと獣王さんには初めて会いました!」

「俺も初めてだ!」

「……はじめてなのは、あたりまえ」


 ミソギさんは勧誘する気あるのかな。あまりしゃべってないんだけども……。


「私妖精王のプギーって言います!! よろしくお願いしますね!! ガガトツさん! ミソギさん!」


 プギーがそう言うと広場が静まり返る。

 言っちゃうのかー……。言わないほうがよかったと思うんだけどもさあ。


「え、ま、待ってくれ! ということは勇者と同じ!?」

「魔王様と同じか! こりゃ我には手がおえぬ!」

「ふははははは! 驚いたぞ! まさかなあ!!」

「…………右の子は?」

「私はま、魔人の」

「精霊王のミキさんです!」


 なんで言ったし!?


「まままま、まじかあ!?」

「あばばばば!?」

「はははは! 世の中案外狭いものだなあ!!」

「……へぇ」


 《ミソギさんからフレンド申請が来ました。承認しますか? はい/いいえ》


 無言でフレンド申請が送られてきた。

 ためらいながらもはいを選ぶ。怖いけど、フレンドは多くしたいし、多分、勘だけど悪い人ではなさそうということで承認を一応してみた。

 怪しいけどね。怪しいけど……。人脈は広げておきたい! 多分そのほうが後々有利にもなる気がするしね……。


「……これでフレンド。いつでも助けに行く」

「もうフレンドになったのか! じゃあ俺も申請するぜ!」


 《ガガトツさんからフレンド申請が来ました。承認しますか? はい/いいえ》


 はいを選ぶ。


「俺も困ったら助けに行くからなあ!!」


 という言葉ももらった。









勇者:ロト

妖精王:プギー

精霊王:ミキ

獣王:ガガトツ

不死王:ミソギ

魔王:???


六つの王様のうち五つは出せた……。魔王いつくらいにでるんだろう。

あと気をつけてくださいネ。くれぐれもガガトツさん、魔王城のみなさん、勇者御一行のみなさんなどにギルドに誘われても入らないようにしてくださいネ。危ない宗教団体かもしれませんので。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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