レッツ、ダンジョン! ③ +誰か視点
どうやらこの三人はパーティを組んでいるらしい。リアルでも友達だとか。
年齢は……大学生? 坊主の人と、髪を上げて金髪の人、そして、赤髪で髪形がショートの女の人。この三人がリア友……。
坊主って大学生でもやってる人いるのかな?
「そういや、何歳なの? 俺らは21歳だけどさ」
「私ですか? 17ですね」
「高2か」
「はい」
高校二年生となるといろいろと忙しい。
就職とか、進学とか悩まなくちゃいけないしね。まあ、メインイベントがあと数日後にはあるけどさ。二年生と言えばあれだよ。修学旅行。
今年はなんとA2O作っている会社に行くんじゃないかっていう話で持ち切りだ。
あくまで噂。本当に行くかは知らない。
「夏休みとかここなげーよな」
「そうなんですか? 普通じゃ……」
「いや、俺もともと北海道にいたからよ。高校まで夏休みは25日しかなかったんだよな」
「へえ」
北海道ってそんな感じなんだ。
夏休み冬休みで合計50日あるっていうけど冬休みが長いのかな。
「北海道は冬休みはなげーんだ。まあ、北の田舎だし雪がめっちゃ降るから朝早くから雪かきして休めねえけどな」
「北海道ってすごそうですよね」
「すげーぞ。北海道は雪対策ばっちりでちょっとの雪じゃ電車なんて止まらねーしよっぽどの吹雪でもない限り学校休みにならねーからな」
「へえ」
私はあまり雪は見たことないなあ。
お母さんが元北海道の人でおばあちゃんがいまでも北海道にいるっていうけど北海道いくの大体夏だし冬の想像がつかない。
「ユートは家に北海道だけしか売られてないものとかたくさん置いてるぜ。焼きそば弁当だったか?」
「あれうめーよな。スープとかうめえ」
「カツゲン?」
「あれは好きだ」
「カステーラ」
「俺の大好物だな」
北海道限定……。
北海道って魅力の宝庫……。
「ってかモンスター来てますよ!」
「あ、ここがダンジョンってこと忘れていた! 戦うぞ!」
「「おう!」」
タイキさんとミソノさんが武器を構えている。私も構えると……。
「ミキはじっとしていてくれ。俺たちがやってみる」
「わ、わかった」
そう言われたので黙ってみていることにした。
ユートさんたちは難なく勝っていた。
ただ、ミソノさんがサポートに回っているおかげでMPの消費もろとも激しい。バフをかけ敵にデバフをかけて。ダメージを負った仲間には回復を。
ミソノさん大変だな……。
「うっし。俺らはまだ戻るが、どうする?」
「私たちも行きますよ。どうせならボスまで行きましょうか」
「そうだな。臨時パーティでも組むか。ダンジョンも都合いいのか七人制限だしな。一パーティは」
私たちあわせて七人。ちょうどいい人数だ。
「パーティに入れてくれ」
「わかった」
ユートさん方をパーティ登録し、先に進むことにした。
※誰か視点
「電話なってるぞ!」
ここは某所。
日々パソコンのモニターでプレイヤーたちの姿を観察している人がいる。
「はいお電話代りました担当の杉野です……。え? うちの会社の見学ですか? 少々お待ちください。上の者に確認を取りに行きますので」
電話が置かれ、その人は上司の元に出向いた。
「部長。○○高校が修学旅行でぜひうちを見学させてもらいたいと言っておりますがどうしましょう」
「ふーん……。ま、いいんでねえの。俺が他の部署にも伝えておくから許可しとけ」
「わかりました」
席に戻り、モニターを見ながら電話の応対をする。
「はい。許可はいただけましたので。はい。ではその日に来られる時間帯が決まればお知らせください」
電話を切り、またモニターを見る。
今の彼女のモニターに映っているのはダンジョンの中。ミキたちが進んでいるダンジョンだ。
「ったく、王システムでプレイヤー内に格差ができてるんじゃないかな」
そういった危惧もある。
だが、もう引き返すことはできない。
「次のイベントは……。さっきの高校の修学旅行の最中か……」
北海道は食材の宝庫ですよね。
北海道限定というものはあってそれも美味いんですよ。
作中でもカツゲンなど出しました。カツゲンは乳酸菌飲料です。ヤクルトとは違っていて、味を伝えるのが下手なので言いませんが作者の好物です。
焼きそば弁当なんかはいろんな味があります。
普通のだったり、ふりかけがブラックペッパーのちょい辛、たらこ味バター風味、焦がしもろこし味(だったっけな?)、濃厚甘口、塩味、お好み焼ソース味。作者はお好み焼ソース味が最近のマイブームです。
あと、ミキイベントできない可能性がありますね。日にちずらせよおい。