レッツ、ダンジョン! ①
チリン達と戦った後。
私はニルたちを教えていた。私が師匠となっているけどゆくゆくは戦力となるであろうこの三人。今回挑むのはダンジョンというやつだ。
初めて知ったんだけどどの階層にもダンジョンはあるらしい。なにもフィールドだけじゃないとか。ダンジョンというのはものすごく厄介であり、また、難しいという。
第四層はまあ、難しいだろう。そう思いつつも私たちは足を踏み入れた。
「師匠のそれ武器ですか? 本に見えますけど」
「立派な武器だよ。これは精霊王の日記っていう武器で結構いいんだよね」
「へえ」
「しっ。敵が来るよ」
と、敵が現れる。鑑定してみるとレベルはなんと45。私と同じじゃないか!
そんな相手が一階層にでるっていうのか! ダンジョンはやっぱり手ごわいらしい! というか簡単なダンジョンとそうでないダンジョンもある。私そうでないほうに踏み入れたのか……。
ここは私も加勢しないと多分やられる。
「名前はドラゴンフライ……レベルは私と同じ……」
「……やばくないですか?」
「やばいよ。そりゃね。けど、私もいる。簡単なダンジョンだったら任せるつもりだったけど、そうもいかないねこれは」
四人でダンジョン攻略をします。
一階層。
用心しながらも進んでいく。中は迷路形式で階段がどこかにあるのがダンジョンらしい。ゲームみたいだ。ゲームだけど。
そして、何より大事なのはダンジョンの最下層に待ち受けるボスと、ダンジョンを徘徊するボスもいるらしい。どちらもボスランクのために苦戦するとか。というか、ダンジョンを徘徊するボスには出会わず最下層のボスと戦えるといいんだが。
「しっ。誰か近づいてくる……」
迷路の壁に隠れ、ちらっとそのモンスターを見てみる。
その姿は、鬼。黒い鬼だった。鑑定してみると悪鬼羅刹……。どうやらあれがダンジョンを徘徊するボスだ。どの階層に現れるかはわからず、出会ったら別の階層にいくまでおいかけられるってやつだ。
「あ、宝箱だ」
「ほんとだ」
アガルタはそれを開けようとする。だが、嫌な予感がしなくもないのだ。なんだろう。私の危険察知センサーが警報を鳴らしている。その宝箱は危険だと。
ちなみに今鑑定してみると
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宝箱
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としか表示されない。だけど、危険だと思うの。
「……精霊魔法、火」
火魔法を放つと、宝箱が急に悲鳴を上げた。
鑑定してみる
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ミミック Lv.45
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やっぱりモンスターだったのかよ!? あっぶねえ!
「モンスター!?」
「私たちはそれを開けようとしたのか」
「危なかったね姉ちゃん」
戦闘が始まっている! 呑気に話している場合じゃないよ!