ローイ工房を見学しよう②
「これは?」
「これは剣だな。プラチナソードっていうやつだ」
ローイ工房を見学しています。
鍛冶はスキルさえあればできるらしいが、鍛冶をするには特定の道具が必要らしかった。鉄を打つ用のハンマー、鉄を熱する用のかまど、熱せられた鉄を持つためのやつ。これらがなければ鍛冶というスキルを使用できないんだそうだ。
まあ、鍛冶は力のステータスが高いほどうまくいくという。スキルポイントを攻撃だけに振っていけば鍛冶で成功しやすくなるという話だ。スキルポイントというものが何をさすかはわかんないけど?
ローイさんはその典型で、現在のレベルは11、スキルポイントを全部攻撃に振っている。と、チリンの説明。
ちなみに、限定種族っていうやつにはスキルポイントという概念はないらしい。
……まあ、そうだよね。それを振って短所を補えたらそれこそずるいもんね。
「親方ぁ! 俺の作品を見てくださいっスよ!」
「どれ、みせてみろ」
部下の人と思われる人がローイさんに何かを手渡していた。
見たところ普通の靴ではなさそうだ……。なんかローラーがついている。ローラースケートってやつかな。私小さいころよくローラースケートで滑ってたなあ……。
「お前、こういうオモチャだけにしか本気出せねえな」
「いいじゃないっすか! 売れるかもしれないっすよ!」
「売れねえよ。ステータスもなにもあがらねえじゃねえか。単純に遊ぶための奴だろう」
え、ステータスあがらないの?
あがったらほしかったけど……。いや、ちょっとほしい。久々にローラースケートというものをやりたい。小さいころは転んでばかりですぐやめたしゲームでなら……。
わ、私もらいたい!!
「そ、それください!!」
ほしい! ぜひとも欲しい、いらないならほしい!
「お? 買ってくれるんすか! あざーす!!」
「はい! 私買います!」
「おお! じゃあ、嬉しいからものすごく値引きするっすよ! いやー、俺の奴初めて売れた!」
遊び心のローラースケート
という名前のローラースケートを足の装備に装着した。
効果は……
――――――――――
・遊び心のローラースケート
フィールド移動スピードがアップ(ただし戦闘でのスピードはあがらない)
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という効果だった。
フィールド移動のスピード早くなるならいいかな! これめちゃくちゃいいね! バランス崩すことなく普通に立てるし、なにより歩くよりずっと早い!
すいーっ、すいーっとな!
「嬢ちゃんすごいな。もうマスターしてるっすねえ!」
「楽しそうだな。まあ、娯楽用としてはありか。店に置くぞ」
「はいっす!」
すいすいすーい! となっ!!
どうしてもローラースケート出したかった……。
ローラースケートってかっこいいと思うんですよ。しゃーしゃーと路面を走るのはとても快感ですよね。まあ、車のほうが早くてとても楽ですけどね!