精霊王との会話
そして、街のみなさんに案内されたのはでかい精霊樹。
その前には神秘的な女性が立っている。もしかしてあれってさ。
「精霊王様!?」
まじもんかよ! 私以外にいたのかよ!
「貴方たち私に何の用ですか……。せっかく気持ちよく寝ていたのにぃ」
と、目を擦る精霊王さん。
寝ていたんですね。いいなあ。私もゲーム終わったら寝よう。明日学校だしね。
「精霊王様! 精霊神様がいらっしゃいました!」
「な、なんですってええええ! ……ってんなわけないじゃない! 精霊神なんてこんなところに来るわけないでしょー? 脅かせないでよー」
と笑っていた。
そして、何気なく私のほうを見て。
「ふぅん。この子、結構強い力を感じるわね。私と同等……いや、それ以上? 何者なの!? か、鑑定させてもらうわね!」
と、そして。
「―――――――――っ!?」
声にならない叫び声を上げて地面に倒れていた。そして、綺麗に傅く。
「精霊神様。先ほどの無礼、申し訳ございませんでした」
「き、気にしてないよ。頭を上げて」
気にするわけないよ!
というか、私以外にも精霊王がいたなんて驚き! 勇者とか魔王は絶対二人いないし、精霊王も一人だけかと思ったから……。
ちょっとだけ驚いた。
「それより精霊王様。私も暇なときここにきていいかな? ちょっと重圧というか、緊張してい座りづらくなると思うけど」
「大丈夫です! もももも、もちろん! 許可と言いますか、むしろいてほしいくらいです!」
「うーん。心地よさそうだけどまだ冒険の途中だからねえ」
「そうでございますか!」
そこまで畏まる必要はないんだけどな。
「お、ミキ? どうしたんだここで。他の奴らは?」
「あー、今ちょっと精霊王様と会話中で。ほかのメンバーは私ばかり頼りにできないから私たちだけで頑張ってみるって少し別行動中」
「精霊王? 一人じゃなかったのか」
「らしいですね。で、ガトツさんこそ他のメンバーは?」
「この街の探索だな。俺はでかい精霊樹を調べようかと来た次第だ……」
と、ガトツさんは後ろの樹を見て言葉を失う。
でかいよねえ。この樹ものすごくでかいよね。
「ぶ、無礼者! 精霊神様になんて口を……!」
「あ、この人と知り合いだから大丈夫」
「はっ!」
なんか精霊王さん慌ててる。私のせいだけどさ。
「というか、第四層に来た人って少ないですよね」
「そうだな。ホラー苦手なのも加わって第三層は突破しづらいんだろう。あのいかにもファンタジックな幽霊なんて怖くないんだがな。そうだろ?」
「あー、はは、そうですね」
怖かったなんて言えない!
「あ、精霊王様。私そろそろ行くね。困ったことあったら呼んでいいから。まあ、立て込んでなかったら駆けつけるよ」
「はい! なるべくお手を煩わせないようこちらで対処いたします! では、よい旅を!」
ブックマーク等ありがとうございます。
増えているのを見ているとちょっとにやついております。気持ち悪いほどににやついてます。
ひっそりと目立たず少しずつ増えていくことがものすごく好きだ……。今はこんな評価でも死後評価されるってことを信じてる。俺多分ピカソタイプだと信じてる。