迷走するジャンクフード ④
「右ですよ! 明るいですしrightって正しいって意味ですよね?」
「あるふぁに同じく」
二人は右の道を指している。
片方は暗く、片方は明るい。
二重の意味でライトという言葉になっている。だけど、本当にそうなのか?
「……ここまで来たから私は何も言わないけど私は左に行く」
「えっ」
「君たちも最後は自分の推理で行ってみな。どっちにいくかは君たちに任せるよ」
そして、私は左に足を踏み入れた。
ものすごく真っ暗だ。光魔法がなくてはなにもできない。こう魔法を使わせる時点でちょっと性格悪いよね。
「ま、まってくださーい!」
「あ、二人も来たの」
どうやら二人もこっちにきたようだ。
「ふぅん。こっちきたんだ」
「は、はい。ミキさんの読みって大体当たりますから」
「はい!」
たしかに私がこっち選んだのは根拠はある。けど、ちょっとくだらないよ?
「それで、なぜこちらを選んだのですか?」
「うーん。右はあからさますぎるっていうのがあるのと、こっちが一番ライトに近いからかな」
「どうして? 暗くて何もできなさそうですよ?」
「それだよ。暗いと何もできない。ほら、ライトって入ってるしょ?」
そう。ただ単にダジャレじゃないかな?
ライトがないからね。暗いと何もできない……。
……ぁ。
「やべ、ミスったかも」
「え?」
「今更気づいたんだけど、ここライト、ないじゃん?」
「はあ」
「ということは、正しくない、ってことで間違いなんじゃ……」
「「えっ」」
いや、単なる推測だけどね。
どうかこっちが正しいように……。お願いしますよ。逆の逆を掻くっていう性格の悪いことなんてありませんよね? 本当にないですよね?
いや、あっちの道が正しいという具体的な根拠もない。
こっちが正しいかもしれない。
どっちだろう。
……ライトがないならさ。
もう、ね。
ないなら作ればいい! 可能性を少しでも上げてやる!
「ふらーーーーーっしゅ!!!」
ぴかーんと光らせる。
これでライトがあるぞ! 正しいんだぞ! そうだろう?! 強引だけどそうだろう!? なあ!?
「さ、先に進むぞ!」
「眩しくて前が見えない!」
もうこれにかけるしかない!
そうして、私たちが辿り着いたのは、湖だった。
……えっ。
さてさて正しいのか正しくないのかーーー!