迷走するジャンクフード ③
なんとなくだけどそれっぽい単語の目星はついてる。
だけどなぁ。意味不明のアルファベットが二つあるんだよね。
「mとlが謎」
モグラはモール。トカゲはリザード。
頭文字はそれぞれmとl。
何か意味があるのだろうか。
「精霊王さん。俺なんとなくわかりました」
「どこいくの?」
「ずばり、右です!」
……ちがうんだよなあ。私が想像してるのと。
「なんでそう思った?」
「右からモンスターの声が聞こえるからです!」
バカなのかな? 言っちゃ失礼だと思うけど。
「でも、右か左か選べなら私も右かな」
いやいや。
私の推理だとね。というか、私の予想披露していいのかね。
「私は右左は選ばないな」
「どうしてですか?」
「まず先ほど通った動物だけどb、e、h、iという四文字で想定できる単語が一つあるんだ」
「その四文字で?」
「ベヒーモス?」
「違うよ……。ビハインド。つまり、後ろ」
来た道を戻れば次に行けると思うのだ。mとlの意味は相変わらず分かんないままだけど。
「後ろ……? 来た道を戻るということですか? だけどありえなくないですかね? 来た道が正解だなんて……」
「ここは迷いの森だからそういうこともありなんじゃないかな」
「なるほど。じゃあ、行ってみましょう」
どうやら正解でした。
そして、ちょっと考えて思ったんだけどmはnの代わりでlはもしかしてリザードじゃなくてドラゴンだったんじゃないかなって思ってる。
動物にnの頭文字が付く動物いないような気もするし。
さて、次は……。
……なにも、通らない?
そして、今度は十字街のように四方向に分かれていた。
ヒントなし……? そんなわけない!
きっと、なにか見落とした……?
「えっと、どこいきます?」
「えっ」
こればかりはわかんないなあ。
ヒントがない、から。
……ん?
「……勘でいく。信じて」
私はまず左の道に行く。
そして、来た道を戻っていった。
もしかしたら二問がヒントだったりするんじゃないかって。左に行って戻れということなんじゃないかってことだとおもう。
自信はないけどね。
どうか当たっていますように……。
「あれ、あそこに立札が!」
立札……? 今までそんなものはなかったけど。
ようするに、さっきのは正解ということなのかな。よ、よかった。戻る羽目にならなくて。
「なになに……?」
私も立札を覗き込んでみる。
すると、問題が書いてあった。
『目の前に二つの道がある。どちらか好きなほうに行け。必ずゴールはできるだろう』
ゴールは?
は、という接続詞が気になるところだ。
もしかしたらここで運ゲーになるの?
多分、不正解だとゴールしただけ。正解だと、なにか、もらえる?
たしかに二つの道がある。
どちらにいってもいいのだろうけど、なにかこの問題文が腑に落ちない。
さて、どっち行くか……。
昨日めちゃくちゃ寒かったです。もう少しで七月だというのに暖房炊いて長袖で過ごしていました。
もうそろそろ暑いときも来るはずなんだけどな……。