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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第三層エリア 【彷徨える囚人たちの願い事】
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精霊王サバイバー ③

改めて見直してみると少しばかり修正点がありました。

十二時になれば→睡眠を取れば

という風に変更いたしました。

 一日目は順調にキルしていくことができていた。

 まず大事なのは動き回ってプレイヤーを探すこと。そしてもう一つは自分の力をなるべく消費せずに倒すこと。この二つ。


 本気を出すのは論外であるからして。


 「なるべく王たちには会いたくないね」

 「そうだね。消耗するからね」


 王たちは一筋縄ではいかない。それは全プレイヤー共通のことだった。


 魔王はその鉄壁の防御力から倒すのには時間かかって短縮するにしても本気を出さざるを得ない。

 妖精王はともかく素早い。複数人で囲むこと前提になる。

 不死王は状態異常が厄介で解毒薬がないこの状況では毒で死ぬ可能性もある。ただし魔法で治療可。

 獣王はその攻撃力の高さから当たればやられる。耐えたとしても回復手段が魔法しかないこの状況では詰んだと同義。

 機械王は手数の多さが厄介。

 勇者はどれも高水準なために一番厄介とのことだ。


 これがプレイヤー内で言われていた。


 「精霊王だけないってことは精霊王なめられてるな……」


 どうせ魔力が尽きたら終わりだとか一撃さえ当てられたら勝てるとか侮られているんだろう。その通りなんだけどさ。

 私は魔法攻撃に特化しているし魔法を使わせておいたらいずれなくなると思っているんだろう。それもその通りだけど。


 「このイベント精霊王だけ不遇すぎるな」


 チリンの説明によると睡眠を取れば全回復するらしい。

 一日で私の保有する膨大な魔力量を使いきれるとは思わないし侮られることはなにもないけど。


 むしろ私のMPの量を知らないからそう侮られるんだ。


 私のMPは今の最大値になっているレベル50になって千を超えましたよ……。さすが魔法主体。超魔法特化。だけど相変わらず攻撃力皆無に紙装甲ときた。アンバランスすぎて笑える。


 特訓という名のレベリング。超疲れたけどね。

 だって第三層でしたんだもん。恐怖のほうがすごかったわ。そのときの記憶があまりないんだよね。


 「ん? おう。お前らか」 

 「げっ」


 そう考えていると見知った顔が来てしまった。

 獣王、ガガトツ……! お前もここのサーバーかい!!!







 ガガトツさんと対決することはなかった。

 むしろ仲間に加わった。


 「俺女に手を上げねえ主義だ! ゲームでもそれは同じだ!」


 かっこいいです。正直惚れそう。


 「だから俺とお前は倒しあう仲じゃなくて倒した数を競う仲だ!」


 そういうことなら疲れないで済む。

 いや、ガガトツさんと戦うのは一番私が相性が良かったりする。王のなかで遠距離攻撃を得意としてるのが私で獣王は近接メイン。魔法で牽制しつつ戦っていけば勝てたりする。


 けれど、私はやらない。

 ガガトツさんは倒したくないからね。


 「どうも信用できないな。今の状況じゃなきゃ」

 「そうだろうな! もちろん俺が手を上げねえのは本当だが正当防衛だけはさせてもうらうぜえ!」

 「まあ、とりあえず警戒だけはしておこう」

 「そうだな! 全面的に信用はするんじゃねえぞ!」


 このイベントは厄介だ。

 私にとってチリン以外信用できる人はいない。いや、むしろチリンも信用ならないかもしれない。疑心暗鬼になるイベントだ。

 仲間が自分の場所をばらしたりとかしたら。むしろ協調性がなくなるイベント。運営絶対性格悪いだろ。


 まあ、私はチリンを信用している。裏切るような奴じゃないって。


 こう、疑うのはダメだな。チリンは私が辛いときも一緒にいてくれたんだし、それでも信用してないっていうのはチリンが可哀想だしね。

 

 「チリン。信用してるよ」

 「?? なんのことかわかんないけどうん。私も?」








こう疑心暗鬼になるゲームって好きです。

見てる分にはですけど。


睡眠を取れば生きているプレイヤーは回復し、朝六時くらいになるとプレイヤーが復活するということにしました。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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