表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rush!  作者: 生茶
2/5

第1話

5/17更新




 現在・・・山岳と思わしき岩場に俺は寝そべっていた。



 「いてて・・・もう少し平なところに寝かせといてくれよ。体の節々が痛い」


 俺はここにいないオグマの姿を思い浮かべながら愚痴った。

 とりあえず体は無事なようだ。


 「そうだ!俺の持ってたものはあるのか?」


 ポケットを探ったら携帯と家の鍵、財布が入っていた。これは元々俺の通常装備・・・普段持ち歩いているものだ。それを確認した俺はまだ持ち物はないか辺りを見渡した。

 すると、岩場の一辺が開けており。壮大な草原とそこにドンとある巨大な城と城壁が遠くに見えていた。


 「おぅ・・・すごくでかい城?だな。映像の中のディ〇ニーの城みたいな形しやがって」


 俺は大手ファンタジー界の大御所にありそうな城を眺めながらつぶやいた。とりあえずの俺の目標は見つけたのであとはソレに向けた準備を始めた。

 手始めに水源、発火道具、武器といったところだろうか?水源に関してはとりあえず見渡しのいいところに移動してから考えよう。

 発火道具に関しては昔読んだ科学の教科書に載っていたチャートを探すことにした。チャートとはいわゆる岩石でこういう山の岩場や、川の近くに堆積していることが多い。

 なぜチャートかというとチャートは打ち付けあうと火打ち石と同じなので火花が出るといった寸法だ。


 「チャートは黒かったり茶色だったりして見つけやすいんだよなっと」


 俺は30分くらいでお目当てのチャートを見つけた。すぐさま俺は手持ちの鍵を使って手ごろな石を鍵の上から打ち付けてチャートを砕き始めた。

 ものの数分で子供の拳骨くらいの大きさが取れたのでそれを二つをポケットにしまった。

それとチャートは薄く剥離するので即席のナイフ替わりになるから何枚か鋭くなっていたチャートを胸ポケットに、武器に使えそうなチャートをとりあえず持っておいた。





 ~2時間後~


 俺は次なる目標、水源を探すため岩場を上っていた。まぁ、この間まで受験生だった俺はロッククライミングのような激しい動きではなくなるべく段差になっている場所を上っている。


 「ふい~、結構登って来たな。そろそろ何か見えないかな?」


 俺は広めの足場に立つと振り返り辺りを見渡した。そこで見えたのはこの山のふもとには森が広がっていてそこを抜けると城のある草原のようだ。川もあるのだが山からそこそこ離れた位置合いにある。とりあえず水場は見つけたので森を抜ける手段を考えなければいけない。

 まずは今さっきまで登ってきていた岩場を抜けることにした。



 ~更に2時間後~


 俺は森の前まで来ていた。太陽は2時くらいの高さでまだ明るいだろう。


 「そういえば転生物の作品の中に役に立ちそうなことがあったな・・・」


 そう思い、俺は昔、友人が話していた内容を思い出していた。

 『森に入るときは長ズボンの場合は靴下に裾を入れておけば虫にかまれる心配は無いってよ!すげぇよな!』

 俺は思い出した内容通り靴下にズボンの裾が入るようにして森に入った。


 森に入った俺はある程度自分の位置合いを確認していた。山にいたときは太陽が見えていてわかりやすかったが森に入るとそうはいかない。

 とりあえず俺は一本の木をぐるりと回りその木の枝が少ない方向へ移動することにした。これには意味があり木には一定の法則があるのだ。一つは切り株で木の年輪の幅がせまい方が「北」の方向、もう一つ方向を知る方法は枝振りが少ない方が「北」の方向なのだ。


 岩場から見た城の方向は北西、川がほぼ北だったので、とりあえず近いと思われる川に向かうことにしている。



 ~2時間後~


 陽が落ちてきた。これは本気でやばいかもしれない。道中で拾った枝を杖のようにして歩いていたのだが水場はまだ遠いだろうか?いや、近くでもこの近くで野宿することにしよう。


 俺は急いで明るいうちに枯れ木を集めた。そして人のひざ下くらいの深さで寝転んではいれるような穴を用意した。簡易的な布団だ。あとは軽く枯れ葉や葉の付いた枝を持ってきて積んでおいた。枯れ葉は着火剤にも掛布団にもできるので集めておけば良いだろう。


 「次は火か・・・」


 辺りを見渡すともう影が忍び寄ってきていて不気味な雰囲気だ。


 「知ってるだけだけど・・・うまくついてくれよ」


 そう言いながら俺は持っていたチャートを打ち合わせ枯れ葉に火をつけようとしていた。打ち合わせたチャートから火花が散り枯れ葉に当たるが火はなかなかつかない。もう何回やったかわからないがやっと枯れ葉に煙が出てきたので俺は枯れ木を寄せ少しずつ息を吹きかける。


 するとほんのりと温かくなってきて少しずつ枯れ葉を重ね、その上にそっと枯れ木を置いてみた。




 ~1時間後~



 辺りは暗くなったが、そのころには俺は火をつけることに成功していた。俺は口を閉ざしていたが心には一人で静かにただただ感動していた。それは生きていることに対してか一人で火をつけたことに対する感動かは今の俺にはどうでもよくなっていた。

しばらくアイデアが尽きない限りは逐次投稿します!

また、ブックマークや評価ありがとうございます‼

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ