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僕の黒歴史  作者: リット4%
8/17

川崎の服

結局神様を家に連れ帰ってしまいました。まずは夕飯ですね。

今日から塾にい行く事になりました。

無事帰宅。

押さえていた腹の辺りを解放して、ベッドに倒れ込む。

「何で僕の事をずっと押さえていたんですか?せっかく世の中にこの僕の可愛さをアピールするチャンスでしたのに......」

そのアピールをするからずっと押さえてたんだよ。あ、ども、八代尊(やしろみこと)です。

何でこんな事になってるのかと言うと、部活が終了した結果、僕はこの付喪神を押し付けられてしまったのだ。それもシャツの中に。で、これまたこの神様の個性が強い事強い事。いい感じで言えばキャラが立っているって言うんだろうか。でもとにかく五月蝿い。僕は可愛い僕は可愛いってね。まぁ確かに可愛い事は認めるんだけど、それって自分から言う事じゃないと思うんだ。うん。帰る最中もさっきみたいな事をずっと連呼してたし。もう押さえるのに必死。でもやっぱり声は漏れてるのか周りからの視線が非常に痛かった。で、お腹を抱えながら必死に帰ってきた訳で。ちなみに僕は今一人暮らしをしている。僕の希望でね。中学の頃から青春青春で頭が埋まっていて、そんな僕の頭の中では安全な青春ライフを送る為の条件として、一人暮らしが不可欠だったんだ。で、学校から徒歩15分ほど、コンビニや繁華街も近いという結構な場所に住まわせてもらっている。僕がお金だしている訳じゃないすこし申し訳ない気はするけど、成人したらその分を全て返すつもりだから多分問題ないだろう。

「・・・・・お腹空いたんですけどー、何かないんですかー?」

お腹から声が聞こえる。あ、僕のお腹の音を擬人化したとかそういう訳じゃないよ?例の神様だ。

「お腹空きましたよー、僕は今日はカレーが食べたいです、カレーが」

シャツを脱ぎ、丸めた。そして部屋着のパーカーに着替える。

「ちょ、ちょっと、聞いてるんですか!?カレーが食べたいってってるんですよー!!」

無視。相手をしていると日が暮れてしまう(もう夜だけど)。とりあえず台所に向かい、冷蔵庫を開けて中身を確認する。.....中身は一切無し。昨日で食材を使い切ったのをすっかり忘れていた。いや、色々ありすぎてさ。ため息をつきながら、ベッドののある場所に戻る。するとベッドの上で何か小さな物がもぞもぞと動いていた。

「あ、戻ってきたんですね。お腹空きましたお腹。何か食べ物くださいー」

見覚えのある銀髪獣耳さんが聞き覚えのある声で話しかけてくる。

「え.........え?」

「カレー食べたいですよカレー!!作ってくださいよー!!」

先ほどまで僕のシャツの中に入っていたはずの川崎恵(神様)が僕のベッドの上で僕のシャツを着た状態でもぞもぞとうごめいていた。僕の困惑なんてまるで気に留めていないような態度を取る。でも、なんだろう。僕のシャツだからなのか、彼女がその身に纏っているにしてはシャツのサイズは大きすぎて、そのぶかぶかなのを着てベッドの上でもぞもぞしてる彼女の姿がもの凄く可愛い。

「・・・・・・・川崎?」

「んぇ...?確かに私の名前は川崎恵ですよ?で、そんな事はどうでも良いんです!カレー食べたいー!!」

布団の上で暴れないで。ほこりが立つから。

「えと.......お前、外出れたんだ.......」

「当たり前ですよー!!僕これでも弐級神ですよ?身体の具現化くらい容易いです」

ほー....。あれ、じゃあ何で僕のシャツのなk「お腹空きましたー!!」暴れないで。埃たつから(二回目)

で、ぼくはどうすれば良いのかな?冷蔵庫の中に食材はないから夕飯は近所のコンビニに買いにいくしかないんだけど.....。いや、それは置いといてもなんなんだこいつは。神様で弐級神(それがなんなのかは知らないけど)なら食べ物くらい自分で用意すれば良いのに...。

「お腹空きましたー!!!」わかった、分かったから暴れないで。埃立つから(三回目)

「あ、うん、よし、ごはん買いにいこう!!」

とりあえずベッドの上でこれ以上暴れられても困るので、提案する。

「かれーって、売ってます?」

「うん、売ってる売ってる!!なんならカツカレーだって!!」

「あ、ふつうのカレーで結構です」

あ、そこはそうなんだ。なんにせよ僕の提案が功を奏して、彼女は暴れるのをやめてくれた。もう部屋にはかなりの埃が舞っていたから手遅れなのかもしれない。もう頭の中がもの凄い事になっているので、考える事をやめた。とりあえず、夕飯を終えるまで思考を停止させておく。うん、それが精神衛生上よろしいだろう。

とりあえずカバンの中から財布を取り出し、彼女の方を見て話しかける。

「夕飯、買いにいくよ。その格好じゃ不味いから早く着替えなよ」

僕の当たり前のはずの提案に、ん?といった感じで見返してくる川崎。着替えるんだよ。そのぶかぶかなシャツをきた格好のまま外に出るのは不味いだろう?変態だと思われるじゃないか、主に僕が。

しかし、彼女はいっこうに着替える様子を見せない。もしかして...

「他の服とか.....ないの?」「うんっ」

彼女は元気一杯に頷いた。いや、良い笑顔。可愛いねー。ってそんな場合じゃない。

「え、ちょっとまってさっき僕のシャツの中にいた時服来てたよね?あれは?」

「あれですか?あれは....うん、どっかいきましたっ!」

うん、良い笑顔。ってなんでだよっ!!!何故服がどっか行くんだっ!?アホか、アホの子なんですかあなたはっ!?!?と一人頭の中で突っ込み終えてから僕はにっこり笑いながらこう言った。

「うん、じゃあ夕飯買ってくるからさ、おとなしく待っててよ」(続く)


ここの下りまだまだ続きます。いや、濃い一日ですね。


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