僕の青春
やっとこさ1日目終了です。今回も安定のぐだりっぷり。
やっぱりプロット考えた方が良いんすかね。
場所は変わってカラオケ。
僕は一人ソファーに座って、三人が機嫌良さげに歌っているのをメロンソーダを飲みながら眺める。
カラオケ...恥ずかしい話初めてなんだよね。あ、こんちは。八代尊です。
なんだかんだ考えた結果入部すると宣言した後、三上の宣言通りにカラオケにやってきました。はい。カラオケです。人生初カラオケ。歌えば良いんだろうけど、さっきから前方でかなり電波な曲を歌っている三名がマイクを離してくれません。まぁ、どうすれば良いのか分からないんで逆に楽で良いんですけど。
と、敬語タイムはここで終了。というかそもそもなんで敬語だったのか?自分でも不思議だ。
三人とも本当に心地良さそうに歌っている。特に黒髪さん。さっきまでの少し怠そうな雰囲気と打って変わっての熱唱ぶり。人ってカラオケに行くと人格変わるんですね。.......そういえばさ、今更なんだけどまだ三人の名前は聞いていなかった気がするんだよね。今のところ分かっているのは三上とライムグリーンさんの下の名前が夜見という事だけだし。うん、何で自己紹介しないんだ。普通するだろうが!!っと一人で憤っていても何の意味もないのでとりあえず一曲歌い終わるのを待って名前を聞く事にした。
約3分後。三人があなたが好き(歌詞)の連呼を終えて、一息つく。そのタイミングを見計らって声をかけた。
「あ、すいません。ちょっといいですか?」
ライムグリーンさんが頬を上気させ熱そうにシャツをぱたぱたしながら答える。
「なんだい少年、君も歌いたくなったか?」
ライムグリーンさんがマイクをこちらに差し出しながら聞いてくる。うわ、何か色っぽいなーこの人。
「あ、いやそうじゃなくて。まだ名前聞いてなかったなって思って」
ライムグリーンさんを含め三上と黒髪さんもきょとんとする。
「あ、はい。僕三上以外名前知らなくって...良ければ教えてもらいません...かね?」
我ながら妙に低姿勢だ。この行動の元凶はなんなんだろう。オーラとかかな?
「ふむ、良いだろう。これから一緒に放課後活動する仲間だからな。それじゃあ改めてお互いに自己紹介と行こうか。私も君に関しては名前意外知らないからな。小雪、お前もちゃんとやるんだぞ。」
ライムグリーンさんがうんうんと頷きながら立ち上がる。不思議な色の髪の毛がふわりと動いて良い薫りがした。そして彼女の後を追うように釘を刺された黒髪さんが怠そうに立ち上がった。さっきかなり全力で歌っていたようだから疲れたんだろうか。
「私の名前は栗原夜見、君と同じ高校一年生だ。趣味は読書とゲーム。結衣とは中学の頃からの付き合いだよ。よろしく頼むぞ少年。あ、ちなみにこの髪色は地毛じゃないぞ?それだけは覚えておいてくれ」
栗原夜見さん。口の中で小さく復唱する。よし、これで覚えたな。ついでに良く観察しておく事にした。
身長は女子にしては、というよりかなり高めだ。だいたい180cmくらいはありそう。顔に関しては小さく形が整っていて、肌も真っ白のため髪の毛とも相まって少し宇宙人というかそんな雰囲気を漂わせている。目は日本人らしく真っ黒、ぱっちりおめめと言った感じだ。うん、結構可愛い方なんじゃないかな?
「・・・・少年、いつまで私を見ているつもりだ?私は少年のカスタムドールになったつもりはないんだが」
栗原さんの一声ではっとなる。恥ずかしさから頬をかき苦笑いしてごまかした。どうやら見とれていたらしい。僕は別にこういう人がタイプって訳じゃないんだけど......。何故だろう。宇宙的な魅力なんだろうか。
「よし、じゃあ次はあたしな。えっと...あたしの名前は桜田小雪。名前の季節の矛盾は気にしないでくれ。夜見と同じ感じで行くと、趣味は特にない。しいて言うならゆいっちを観察する事だな。ゆいっちとは夜見と同じで中学からだ。よろしくたのむな。あ、あと髪の毛。この髪は4年....いや、少なくともそれ以上は切ってないかな?よし、こんくらいだろ」
桜田小雪さん。口のなかで少し繰り返して頭に刷り込む。これで名前に関してはもう大丈夫だろう。さっきみたいな誤解を受けないように少しだけだけど、一応観察しておく。身長はどうなんだろう、かなり低い事だけは確かだ。目測だと小学生くらいだから.....うん、142くらいだな。でもって腰くらいまでのびた髪の毛は真っ黒でつやつや輝いている。ぱっつんになっている前髪も同様だ。.....頑張って手入れしてるんだろうな。顔に関してはふつう、中の上くらいだろうか?目は少しつり上がっていてこう、猫みたいな印象を受けた。にしても小学生みたいだなこの人。
「あ、じゃあ一応僕ももう一回自己紹介しておきますね。名前は八代尊っていいます。趣味はまぁ読書と音楽...すかね。あとご存知の通り高校一年生です。よろしくお願いします」
挨拶を終えるとともに軽く頭を下げた。なぜか起こる拍手。うん、妙に恥ずかしい。
不意に、机の上のタイマーが使用時間の終了を告げた。
「あ、れ....もうそんなに時間経ってたっけ?」
三上が不満そうに呟いた。そしてそれをなだめるようにライムグリーンさん、もとい栗原さんが言う。
「まぁまぁ、またくれば良いじゃないか。ちょうど自己紹介も終わった事だしね。そろそろお開きにしようか。ほらほら、道具片付けて」
栗原さんは保護者だな、と勝手に自分で位置づける。不満そうながら桜田さんも従っているし。
もちろん、僕も一緒に片付けを手伝った。
会計をすませ、カラオケを出る。まだ日が落ちる時間は早いのか、もう空は暗くなっていた。
「いや〜けっこうひさしぶりだったが楽しかったなー、カラオケ。定期的に来たいもんだなー」
黒髪さん、あらため桜田さんが伸びをしながら満足そうな顔で言う。隣りで三上が頷いていて、その後ろから栗原さんが微笑みながらついていく。そしてそのもう一歩ほど離れた所に僕がいた。正直、この三人の空気に介入する事ができるほどの勇気もないし図々しさも持ち合わせていないつもりだ。ま、僕も見ているだけだったけどかなり楽しかった。なんて言うのだろうか、こう、男子校にはない女子と一緒に過ごすっていう特別な感じがしたのだ。とりあえず満足、その事は変わらない。
「少年、君も楽しめたかい?結局歌ってなかったみたいだけどね」
栗原さんがこちらへ振り向いて笑いかけてくる。
「あ、はい、けっこう楽しめました。満足です」
本心をそのまま伝える。すると栗原さんが少し不満そうに言う。
「少年、私達は同学年だぞ、敬語は頂けないな。ため口を使ってくれ。...あと、これは勝手な妄想だが君は私達を呼ぶときに敬称を付けたりしてないだろうな?もしそうだったらやめるように。私は堅いのは好まないんだ、よろしく頼むよ」
そういって彼女はにこっと笑った。.....何故ばれたし。確かに敬語は使ってたけどさぁ。いや、まぁ分かるよなそれくらい。自分を納得させて答える。
「...うん、分かったよ栗原」
「よし、それで良いぞ少年、すばらしいっ!」
そういって栗原がばんばんと背中を叩いてきた。その様子を見て三上と桜田さんが笑っている。
....やっとのことで僕の青い春が始まりそうな気がする。中学三年間無駄にした分、高校は頑張ろう。
繁華街を四人で歩きながら僕はそう誓ったのだった。
次回からまだまともになっていくと思われます。まぁ、頑張って書きますかね。
あ、あと今日自分で読み返して思ったんすけど、マジつまんないですね。
まぁ、自己満足なんで書きたい事書いていこうかと思います。