たった一言が欲しかった
なるべくなるべく、無駄を省いて生きている
一番欲しいものこそ手に入らない
そんなことはもう、ずっと前から知っていた
願ったものを諦めて
程々にと妥協する
そんな生き方に不満がある訳じゃない
ただ、少し、虚しいだけ
この手の平から零れ落ちるのは
きっと、大切だったもの
それすらも分からなくなって
この手の上には何も残らなくなるんだ
虚無感だが常に隣にいた
寂しいね
苦しいね
悲しいね
辛いね
痛いね
ただ、君の『頑張ったね』だけが
僕の嗚咽と溶け合って虚無感を埋めた