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子育て勇者と魔王の子供  作者: マオ
30/117

子育て勇者と魔王の子供・30

 魔王夫妻の異世界恋愛はともかく、今は子供たちのことだ。

 そろそろ生活費が心もとない。いい加減おたからを換金せねば。双子だけでなく、ぽちにオーラ、ときどきシヴィーラまでもがユーヤの財布を圧迫するのだから。

 主に、食費で。

 一緒についてくると言ったオーラは、まだまだ賢者見習い。

 開発する腕前は凄くとも、資金がなければ開発もできず、出資してくれるものもヒヨっ子相手ではほとんど皆無。

 ユーヤが出資したおかげで、無限の袋だけは開発できたけれども、彼が旅立ったあとは資金不足で、あまり開発もできなかったとのこと。

 シスコンの兄も、必要最低限の援助(生活費)だけは出してくれていたが、研究は自分で道を切り開け、できなければ実家に帰るか、お兄ちゃんの助手として一緒に生活すること、と、条件を出されたオーラは、即座に自力で研究しますと答えた。

 そういうわけで、今現在、オーラは貧乏だ。ユーヤが面倒を見るしかない。

 やはり、換金しなくては。


「おねえさん、きせいちゅうです」

「しってるぞ! そういうの、ひもっていうんだ!」

「イリック、ちがいます。ひもは、おんなのひとのかせぎにたよっていきている、おとこのひとのことです。おねえさんはおんなのひとだから、きせいちゅうです」

「きせいちゅう……むしか!」

「そうです。おにーさんのかせぎにたよっているろくでなしのむしです」


 子供たちの言葉を聞いて、オーラは背後にどよんと黒いものを背負っている。

 ユーヤはひきつった。

 ……オーラの名誉回復のためにも、一刻も早く資金を得、彼女の開発がものすごく有用&有能だと言うことを感じさせなくては。

 開発できるだけの資金と場所が在れば、彼女は有能なのだから。


「ユーヤさん、尊敬します」

「え、何を」

「あの子達を可愛いって断言できるユーヤさんの心の広さを……」


 早く換金してこよう。内心の焦りを隠し、ユーヤはひきつり笑った。


すさみ始めてます、賢者の卵(笑)

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