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あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~  作者: 深楽朱夜
第3部 歩く路は笑顔で 余裕を持って進んでいこう

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1 成澤 率

「僕死ぬのかな…」

宇宙を連想させる空間を落下していく、神秘的な美しい光景に率は天国か、地獄の入り口なのか…どんな場所でも自分がいたあの場所よりはましだろう、すぐ足元に見える白い穴に飛び込む形で着地した。

「…天国?」

息が苦しくなりそうな程の白い空間が目の前に広がる、終わりはない上も下も前も後ろも白かった。

「ようこそ、我々の世界アタラクシアへ。歓迎する、我らの救世主たる異界人よ」

そして率の正面にいた真っ白な衣装に上から下まで顔もフードと布に覆われた性別や年齢も伺い知れない13名のうちの誰かに声を掛けられる、彼らの背後に彼らの背丈半分程の地球儀のような物が置かれ、ゆっくりと自転していた。

「ここは、僕がいた日本ではないのですか?」

「はい、ここは《神の庭》と云われる場所、貴方は日本から召喚されました」

ファンタジー、ライトノベルやアニメで見た展開…まさかそれが自分の身に降りかかるとは…でもこれでもう、帰らなくて済む。

「もう、家には帰れませんよね?」

「…残念ですが…」

1人が首を横に振る何人か喋ったが皆同じ声だ、帰れない…その言葉に安堵した。

「ありがとうございます、召喚して頂いて。もう帰らなくて良いんですね…何でもします…いえ僕に出来る事なんてたかがしれてますが…」

「ここに来て頂けた…それが全てです。《アタラクシア》この世界は病んでいます、治す方法は異界人召喚の際に発生する膨大なエネルギーによってこの穴を塞ぐ事です、貴方が召喚され際に穴を3つも塞ぐ事が出来ました」

「そう…なんですか…」

球体に近づくと霧のようなものが球体を薄く幕のように囲み、所々穴が空いていた。

自分はどうなるのかお役御免なら何もしらないこの世界に放り出されてしまうのか、でもそれでもいい覚悟を決めようとした時神々からの提案に目を見開く。

「我々は貴方に誠意と感謝を込めて様々なものを用意した」

「まず肉体、不老であり不死。魔法、スキル、善行ポイントによる恩恵…これが我々の誠意と感謝を形にした物です」

「不老不死?魔法?確かに痛みが…ない」

父親に殴られた痛みが消えている、だがそれ以外の違和感はなかった。

「不老不死…正解には我々と《アタラクシア》がある限り不老不死です」

「……老いない……」

漠然とした未来、現在に失望し過ぎたせいか想像もつかない考えられない先…、今ここでいくら考えても答えは出ない。

「終わりたい時がくれば、眠る事が出来ます」

率の心を知ってか知らずか神々の提案は、本当に率の事を想い考えての事だと伝わってくる、それが嬉しかった。

「それが…いえ…分かりました。その時が来たらお願いします」

「承知した…それではまずステータスを見ながら説明をしたいと思う、まず心の中か口に出してステータスオープンと言ってくれ」

「はい…」

心の中でステータスオープンと念じると目の前に文字が出現する、内心驚いたがこれで驚いていたら先がもたないと平常心をなんとか保つ。


成澤 率 : 不老不死 肉体年齢 19歳 手を差し出す者


所持魔法

風魔法 水氷魔法 空魔法 雷魔法 浄化魔法 転移魔法


スキル

状態異常無効 無限収納(時間停止) ステータス隠蔽 攻撃無効※ アイテム回収 通知機能


固有スキル

雑貨屋(ただいま準備中)


善行ポイント

10,000pt


「氷魔法か…ふむそして、雷…なるほど。ではステータス隠蔽を押してみて欲しい」


成澤 率 : 19歳


所持魔法

風魔法


「ステータスはこのままだと人に見られた場合面倒なことになる、不要な争いの芽は摘むのが1番だな。次の善行ポイントは、この世界に来てくれた事への我々の感謝と誠意だ」


善行ポイント


10,000pt


現在交換可能


魔法

風魔法(水弾:50pt) 水氷魔法(氷結:50pt)

空魔法(空破斬:50pt) 雷魔法(雷撃:50pt)

浄化魔法(自動清掃:300pt)


スキル

鑑定:500pt 無限収納(ウィンドウ表示:300pt)

自動マッピング:300pt


「善行ポイントは我々の依頼を受けた場合や我々が善いと思った場合付与されるポイントなのです、様々な物と交換出来たり増えたりもしますので時々みて欲しいなのです」

老人の喋り方だったり子供みたいな声だったり、同じ人物の声だが違和感無く耳に届いてくる。

「依頼…」

「難しく考えなくて大丈夫なのです、断っても問題ないなのです。このポイントだけでも様々な事が出来るのなのです」

「わかりました」

「ふむ、次は魔法の使い方だな。頭の中で水をイメージして欲しい」

「はい…手から水が…」

頭の中で水が流れるイメージを浮かべる、掌から水がポタポタ白い床に落ちて消えた。

「そのまま凍るイメージを持って…」

「凍りました!」

掌の水もポタポタ垂れる雫も凍る、垂れた雫は床にすいこまれるように消えた。

「ふむ、魔法は様々な応用が効く自分なりの魔法の可能性を見いだして欲しい」

「わかりました」

本当に魔法使いになった…夢みたいな話しだが、これは間違いなく現実だった。

「では、この後の話しをしましょう。《アタラクシア》の治療はまだ終わりではありません、残り5人の日本人の召喚を持って完了となります。既に2名が現在召喚され《不毛の地》という場所の開拓を行っています。この場所です」

球体を指差す先には薄い幕によって見えずらいが、目を凝らすと広大な緑のない大地が見えた。

「8人…」

「ここに行くか、別な場所へ行くか…それとも此処で14番目の神として過ごすか…此処で14番目の神になるなら我々は貴方を歓迎します」

「神様ですか…いえ…止めておきます。旅…自分には無理そうです」

神になりたいとも思わない自分は自分としてどこであっても生きて行きたい、旅は無理だ…見知らぬ場所を転々としたり日本という地球でも平和な場所で暮らしていた自分には、異世界を旅するなど今の段階では難しい、なら…。

「僕と同じ日本人がいる所へ行きたいと思います」

もし合わなかったりすれば…いや寄生虫のような赤の他人と同じ屋根の下で何年も暮らしていたのだ、この世界での生き方を学ぶと思えばと前向きに考えられる。

「分かりました、では貴方にこの世界で生きる為に知識と知恵を与えます」

神の指が額に充てられ白い光が吸い込まれていく、違和感はなかった。

「それでは、《アタラクシア》に送る前にまず日本で貴方が貯めた金銭はそのまま収納されてます。固有スキルは我々もわからない部分が多い物です、《アタラクシア》に着いたら確認してみて下さい」

「お金…なら僕が集めていた物は…」

「残念だが持ち込め…いや」

大した事はない額、大学生だ親の脛を齧っている身分だたかが知れているが問題は自分がオンライン倉庫に預けていたマニキュア達…顔が曇るが神々が何人かで話し合っている。

「あー、こほん。所持金の半分と善行ポイントと3,000ポイント支払えば収納に入れる事が可能だ」

「お願いします!」

「わかった」

憂いはもう…いや後1つある、この世界に召喚される前に父親から言われた彼女の事…。

「あの、僕のせいで…命を絶とうとした人がいて…出来ればその人を…」

「命を救いたいですか…無かった事には出来ませんが、召喚された者は元の世界での存在が少しずつ薄くなり消えていきます。そうですね、軽い事故による命に影響のない怪我を負った事に書き換える事が出来ます、それ以上だと難しいですが」

「それで構いません、これで心残りは無くなりました」

存在が消えていく…願ってもない、本当に神々は自分の事を思い考えてくれている、依頼も受けたいと感謝の気持ちでいっぱいに満たされていく。

「僕は行きます、神々のみなさんありがとうございます。依頼も受けたいと思います、宜しくお願いします」

「この世界に来てくれてありがとうございます」

『いってらっしゃい』

「はい、いってきます」

神々に見送られ、宇宙の様な空間が足元に現れ吸い込まれるように落ちて行った…。

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