イブ
「また、石みたいなのがドロップしたぞ。もしかしてこれ魔石か?」
そんな事を考えながらも俺は次々と魔物を倒していった。すると、
『世界初のレベルアップに成功しました。ユニークスキル ナビゲーションを取得しました。』
「またっ!?」
2つ目のユニークスキルを取得したことに驚いていると、今までの声とは少し違う声が聞こえてきた。
「はじめましてマスター、本日より私がマスターをサポートします。」
「えっ!?何だこれ、どっから聞こえてきたんだ!?」
「私はマスターの中から直接話しているんですよ。」
言っている意味がわからないが、取り敢えずきっと原理を説明されても俺には理解できないだろう。
「お前は誰だ?」
「私はナビゲーションのスキルから生まれました。名前はありません。」
そうやら先ほどのナビゲーションが原因のようだ。
「なるほど、でも名前がないのもな。どうしようかな・・・そうだ!君の名前はイブだ!」
「わかりました。本日より私の名前はイブです。ありがとうございますマスター!」
そんな会話をしながら俺達は進んでいると、小さな部屋にたどり着いた。そしてそこには1つの宝箱がおいてあった。
「開けるしかないよな・・・」
恐る恐る開けてみると、そこには剣に鎧、靴と謎の本が入っていた。
すると突然、
『世界で初めて宝箱を入手しました。ユニークスキル アイテムボックスを取得しました。」
という声が聞こえた。
ステータスを見てみると、
アイテムボックス
ものを異次元空間に収納できる。容量は無限。アイテムボックス内は時間が停止する。
「テンプレ道理で便利だな!」
確認を終えたところで
一番気になる謎の本を手に取り、開いた。すると、
本が自分に吸い込まれた。
すると、
『スキル鑑定を取得しました。」
『鑑定!!」
鑑定といえばラノベの定番だよな。
ステータスを見て見ると、
鑑定
対象の情報を鑑定することができる。
レベルが上がるほど、見ることができる情報が増える。
「ラノベ道理だな!!」
試しに壁を鑑定してみると、
始まりのダンジョン
世界で初めて出現したダンジョン。出現理由については不明。
世界の声が言っていたとおりで、ここはやはり始まりのダンジョンという所らしい。
もっと情報がほしいが、これ以上は今のレベルでは無理そうだな。
次に剣と鎧に靴を鑑定してみた。
名前 鉄の剣
レア度 E
一般的な剣で比較的手に入りやすい。
名前 皮の鎧
レア度 E
一般的な鎧で手に入りやすい。
名前 革の靴
レア度 E
一般的なもので手に入れやすい。
「ダンジョン産の物のほうが地球のものよりも圧倒的に効果があるので良かったですね!!」
とイブが話したきた。
話を聞いてみると、原因はわからないが銃などの現代兵器ではゴブリンすら倒せないらしい。
それよりかは素手で戦ったほうがよほど効果的だそうだ。
これで一通り鑑定し終えたな。
「よしっ!進むか!!」
俺は、攻略を再開することにした。
それからしばらくすると更に地下へと通じる階段にたどり着いた。
地下2階層へ進むとゴブリンに加えてうさぎのようなモンスターが出てきた。
「キュッキュッ」
鑑定をしてみると、
種族 一角ウサギ
レベル 2
ランク E
HP 3
MP 0
攻撃 4
防御 2
知力 3
魔攻 0
魔防 0
俊敏 6
運 3
うさぎのようなモンスターがこちらに気づいた途端に、こちらに突進してきた。
「あぶなっ!」
何とか突進をかわしたが、結構ギリギリだな。
「キュッキュッ!?」
かわされたことに驚いたモンスターが再度突進してくる。
「オリャっ」
今度は突進を避けつつカウンターを入れた。
「キュッキュッ!」
モンスターに剣があたると、モンスターが消えて魔石とドロップした肉が残っていた。