ダンジョン突入!
全国で開始された冒険者資格試験から一週間後、今日はいよいよ合否が発表される日だ。
俺は自室でスマホから合否結果を確認する。
「やったー!合格だー!」
「おめでとうございますマスター!」
「キュー!」
見事俺は試験に合格することができた。今日から俺は冒険者と名乗ることができる.
「マスター!いつからダンジョンに行けるのですか?」
「明後日から1週間講習を受ければダンジョンに潜ることができるらしいな。」
「一週間ですか、思っていたより長いですね・・・」
「初の冒険者制度だからな。国としても慎重にならなければいけないんだろう。」
それから2日後、俺は講習を受け始めた。
まず俺は冒険者をするに当たって、ダンジョンの出現によって国が行う政策を説明された。
1つ目は公共のものとして国と民間企業が協力し、ギルドを設立する。本部を東京に置き、そこから全国に支店を置くこと。
2つ目はギルドとしてパーティー結成の推奨、または複数のパーティーが集まり結成されるクランを作ることが推奨される。そうなるに当たって企業にはそのスポンサーとして、できるだけ冒険者をサポートするよう呼びかけしていること。
3つ目はダンジョン出現によって改正された法律、特に冒険者に関するものなどについてのこと。
4つ目はダンジョンについて現在わかっていること。
そして、5つ目はダンジョンで役立つであろう実践的なことについて学んだ。もちろんこれは各武器の扱い方。または丸腰になった際の戦闘術、攻略する際に必要なサバイバル術などである。
俺は1週間の講習を無事に乗り切り、ダンジョンに入る資格を表す冒険者ギルドカードをもらった。
講習でも教わったがこれから冒険者をFからSにランク分けするらしい。強さに加えて依頼の達成度、何よりギルドからの信頼度がランクに関わってくるらしい。
当然全員Fからのスタートとなるので、俺もFランクからだ。
夜が明けて、俺は家から最も近いダンジョンに来ている。このダンジョンは空を見上げるほどの高い塔のダンジョンで雲を突き抜け、地上からてっぺんは見ることができない。
入口を見ると2人の門番のような人たちが立っていた。
「こんにちは、ダンジョンに入りたいんですが。」
「冒険者の方ですね。ギルドカードの提示をお願いします。」
俺はギルドカードを提示すると、すんなりと通された。
「いよいよ冒険者として初のダンジョン攻略だな!」
「張り切っていきましょう、マスター!」
「キュー!」
今回ハクを連れてこれたのは、なんとアイテムボックスの中に任意で生き物を中に入れることができる事がわかったのだ。
「これでいつでもハクを連れて行くことができますね!」
「そうだな!よし、それじゃあ行くぞ!」
そうして俺たちはダンジョンに一歩を踏み出した。
ダンジョンの中に入るとそこには広い草原が広がっていた。ここはダンジョンの中のはずなのに、上を向くと空と太陽が存在していた。
「本当にここダンジョンか!?」
「各ダンジョンによってダンジョンの中の様子は異なります。」
ダンジョンすげぇな!だんだんワクワクしてきたぞ!
そんなことを思いながら歩いていると。
「モンスターです!」
「おう!」
そこに現れたのは青い液体状の魔物。そう、スライムだ!
「スライムとか本当にいたんだな!」
「マスター来ますよ!」
スライムを見て驚いていると、スライムが突進してきた。しかし、スピードは早くないので難なく躱すことができた。スライムをすかさず鑑定してみると、
種族 スライム
レベル 1
ランク E
攻撃 3
防御 5
知力 2
魔攻 3
魔防 4
俊敏 7
スキル
なし
このようなステータスになっていた。
これなら小学生や中学生でも工夫をすれば一体は倒せるだろう。
今の俺には余裕で倒せるので一撃で倒した。
その後も難なく倒していき現在5階層まで攻略した。俺はすでに一つダンジョンを攻略済みだからこれくらいは楽勝だ。日も暮れそうなので今日はここまでで攻略を止めることにした。
「そういえばこのダンジョンは朝昼晩で外と同じように変化するんだな。」
「ダンジョンによって変化する所としない所があるんですよ!」
そんなことを話しながら俺はダンジョンを出た。
ダンジョンを出てから俺は帰る前に各ダンジョンの近くに設置されている冒険者ギルドに寄ることにした。
ここの冒険者ギルドはビルのようなものになっていて、一フロアでもかなりの広さだった。
冒険者ギルドに入ると、そこには冒険者や職員がいて、その数は自分が思っていたよりも多かった。ギルドも今の所そこまで多いわけではないので当然といえば当然なのだが。
ギルドの室内は、奥に真っ直ぐ進むとギルドの受付カウンターがあり、右には買い取り所、左には依頼掲示板があった。上の階には高ランク冒険者やVIP用の受付フロアや個室、更には冒険者やギルドスタッフのための飲食店が設備されているらしい。俺は奥に進み、カウンターを訪ねてみた。
「すいません。先程ダンジョンから戻ったので買い取りをお願いしたいんですが。」
「いらっしゃいませ!ドロップ品の買い取りですね。ギルドカードの提示をお願いします。」
対応してくれたのは20代と思われる美人な女性だった。
ギルドカードを提示するとパソコンにギルドカードからの情報を打ち込み始めた。しばらくすると、
「えっ!もう5階層まで行かれたんですか!?しかもこんなにたくさんのモンスターを倒して・・・」
ギルドカードのを見るや否やその女性は驚きの表情でこちらを見てきた。俺は愛想笑いでどうにか誤魔化そうとするしかなかった。
しばらく驚いていた受付嬢だが、気を取り直して作業を続け始めた。
「手続きが終了しました。そこにある買い取り所で金銭と交換してください。それと、次回からダンジョンに潜るときはなるべくギルドに寄ってからにしてくださいね!安否の確認はギルドとしても重要なので!」
たしかに今日はダンジョンが楽しみで忘れていた。次回からなるべく気をつけるとしよう。
「ありがとうございます!えっと・・」
「私は遠藤 遥と申します!よろしくお願いしますシンさん!」
「ハルさんですね!こちらこそ宜しくお願いします!」
その後、俺は買い取りをしてからギルドを出た。




