あの頃ベジタリアンだった私の話
私の連載中の小説、『エルフの国からこんにちは!~私の素敵なベジライフ~』の総合評価が100ポイントを超えました。
これも、応援してくださる読者の皆様のおかげです。ありがとうございます。
これを記念して、不定期連載のエッセイを書くことにしました。
私は、過去に、ベジタリアンだったことがある。
今では、すっかり元の肉食に戻っているが…。
思い返すと、あの日々は、かなり変わった生活をしていたように思う。
アニマルライツな友人・マクロビ料理教室・ヨガ・インドへの旅。
よく分からないアンテナが立って、インドアな私がやけに活動的だったのだ。
そんなベジタリアン生活は、約3年半程続き、突如終わりを迎えた。
ある朝、どうしてもケンタッキーフライドチキンを食べたい衝動を抑えきれず、開店と同時にかけこみ、貪ったからだ。
3年半ぶりの肉は美味かった!
ジャンクフードサイコー!
ちなみに、その日の夜、焼肉とケーキも解禁した。
深夜、布団の中で私は泣いた。
自分の欲望を抑えられなかった自分を責めたからではない。
久々の動物性たんぱく質に胃腸がびっくりして激しく痛んだからだ。
しかし、後悔は全く無かった。
美味しかったからである。
結局、その日を境に肉食復活となり今に至る。
そもそも、ベジタリアンになったきっかけは、「リンゴスターもベジタリアンだしな~」くらいの軽いノリだった。
かなりの肉好きだった私。近々、健康診断もあることだし、リンゴスターを真似てちょっと抜いてみるか~くらいのゆる~いスタートだったのだ。
しかし、この世界も中々に奥の深いものがあり、気がついた時には、どっぷりはまっていた。
いわゆる、みうらじゅんがいうところの「マイ・ブーム」(人には理解されにくい自分だけの流行)の到来である。
ベジタリアンの食事ってどういったものを食べるのか疑問に思う方も多いはずだ。
ちなみに、私の1日の食事を具体的にあげると、こんな感じである。
私は、ナチュラルハイジーンを取り入れていたので、午前中は、果物と水しか摂取しないという縛りも課していた。
朝食:りんご、バナナ、水
昼食:玄米のおにぎり 豆乳 サラダ
おやつ:ナッツ、コーヒー
夕食:玄米 高野豆腐の唐揚げ、野菜、味噌汁、ぬか漬け
このような献立が、一年365日続く。
宗教上の理由でもない、アレルギーなどの身体的な理由でもない、ただのマイブームでベジタリアンをやっていた私は、常に肉を食べたい欲求と戦っていた。
唐揚げを貪りたいのに、高野豆腐の唐揚げを食べる矛盾。
唐揚げがいっぱい入ったプールにダイブする夢を幾度となく見たことか・・・・。
今から考えると、どうかしていたと思う。
肉好きの私にとって、ベジタリアン生活は単なる苦行でしかない。とんだマイブームである。
ではなぜ、私は、そこまではまってしまったのか?
いくつか要因はあるが、大きくは3つ。
一つ目は、外見的要因。
ダイエット効果である。
この厳しい食事制限に加え、ベジタリアン友達(略してベジ友)に誘われ、ヨガとマラソンまでやっていたのだ。
ちなみに、私は運動が大嫌いの、アニメとクソゲーを愛する文化系の人間である。
今までろくに運動したことがない。運動するくらいなら死んだ方がマシとまで思っていたくらいだ。
これで、痩せないワケがない。
スタート時に160センチ52キロの体重が、最終的には、160センチ40キロにまで落ちた。
もはや、ガリガリの痩せすぎである。
二つ目に、ランクアップ制度だ。(勝手にそう思ってしまう)
ベジタリアンというと、「野菜しか食べない人」を思い浮かべるだけだろうが、そんなことはなく、魚や卵を食べたり、牛乳を飲む人も多くいる。
ビーガン(植物性食品のみ)
ラクトベジタリアン(植物性食品+牛乳)
ラクト・オボ・ベジタリアン(植物性食品+牛乳+卵)
ペスコベジタリアン(植物性食品+牛乳+卵+魚
)
ポーヨー・ベジタリアン(植物性食品+牛乳+卵+魚+鳥)
このように、様々なタイプのベジタリアンがいるのだ。(一般的にベジタリアンと認められるのは、上3つだけである)
そして、ベジタリアン生活をしていくと、ビーガンが一番格好良いと思うようになるのだ。
ビーガンは、ドラクエで言うところの上級職である。
制限が最も厳しく、続けるのは困難を伴うので尊敬されるのだ。
私も、ラクト・オボ・ベジタリアンから始まり、ラクト・ベジタリアンを経てビーガンとなった。
三つ目に、禁欲による達成感。
若干マゾいけれど、『我慢している』その状態に萌えるのだ。
例えば、ダイエットの為に、一か月間スイーツを我慢したとする。
それを解禁した時の喜びは、すさまじいものになる。感動もひとしおである。
いつかは肉を食べるけど、しばらくオアズケしましょう~という禁欲状態に、はまっていたのだ。
ベジタリアン生活をしていると、社会生活を送るうえで難しいことがある。
単純に外食が難しくなるからだ。
刺身、却下。
ハンバーグ、却下。
パンケーキ、却下。
ケーキバイキング、却下
唐揚げ、却下。
だし巻き卵、却下。
焼き魚、却下。
エイヒレ、却下。
ラーメン、却下。
蕎麦、出汁に鰹節が使われているので却下。
うどん、以下省略。
サラダ、マヨネーズがかかっているので却下。
冷奴、鰹節がかかっているので却下。
味噌汁、出汁に煮干しが使われているから却下。
野菜カレー、ルウに動物の出汁が使われているから却下。
もはや、何が食べれるの?といったレベルである。
果たして皆さんはこういう人と食事をしたいだろうか?
答えは否。
結果、人付き合いが減り、自然と家で自炊をすることが増えることになった。
料理のレパートリーを増やそうと、マクロビ料理教室に通った。
これをきっかけに、ベジ友との、ちょっとかわった交流が始まっていくことになる。
更新日は、未定ですが、次回はベジ友について書こうと思います。