恋の舞台はコンピューター部!?
突飛なところもあるかと思いますが、どうか最後までお読みください。
入学式から数日が過ぎた。
次第に神錦学園というものもよくわかってきて、友だちも増えた。
とりあえず、第一関門突破ということで、そろそろ次の修羅場がやってくる。
そう、入る部活のこと。
部活というのは学校生活の中で最も大切なことだ。
とくに男子は年上オンリーっていう私にとって、部活というのは超重要スポットになる。
ここ神錦学園には文化系のクラブが10個ほどある。運動が全くできない私にとって入るべきは文化系だ。
ちらりと目を通した部活案内表をみると、興味のある部活は3つほどあった。
コンピューター部、クイズ研究部、科学部だ。
うーん…どこにしよう?
「ねぇ部活もう決めた?」
考え込んでしまった私に桃谷御風は声をかけた。
御風は私の最初の友達。朝たまたま昇降口で会って、そっから仲良くなった。
「え?あ、ああ・・・まだだけど?」
突然話しかけられて私はあわてて言葉を続ける。
「御風は?もう決めたの?」
そう聞くと御風は頷いた。
「私はコンピューター部にはいるつもりなんだけど。なんか面白そうだし」
そういえばこいつ、ボカロ好きなんだった。よくその話題が出たけど私はまったくついていけなかったものだ。
「コンピューター部?なら私もそこにしよっかな・・・」
ちょうど候補の中だ。
「でも一回見学いっといた方がいいと思うの。次の活動っていつ?」
そう聞かれて私は案内表を見た。
「えっと・・・月・水・土曜日に活動あるらしいよ。今日って何曜日だっけ?」
御風は腕時計の日付部分を見せた。
Mon.という文字が出ている。
「ちょうどいいね。今日の放課後、見学いってみよう?」
私の提案に御風も同意した。
というわけで私たちはコンピューター部に見学に行くことになった。
でもコンピューター部か・・・まったく恋の予感しないな・・・。