プロローグ
「新入生、起立」
その声とともに、ガタガタと椅子の動く音が広い体育館に響いた。
「ただいまより、平成二六年度新入生入学許可式を始めます」という声に続いて、礼。
私は、同じように礼をする約240人の新入生を眺めながら、今日から中学生なんだという実感を感じていた。
私の名前は冬木聖亜。ここ、神錦学園に入学する中学一年生だ。
背は高い方なんだけど、、ルックスがいまいちだからか、あんまりモテない。成績も中途半端っていうビミョーな女子だ。
ここ、神錦学園は、私立の中でもとくに難関と言われている中高一貫校。煉瓦づくりの見た目がおしゃれな学校だ。私はここに入るためにかなり努力した。
入学式は続いている。
恒例の学校長挨拶や点呼などガ終わり、担任発表ガ始まった。
名前が呼ばれるたびに拍手があがる。私たち一年五組はいちばん最後だった。
「一年五組、村田良則」
そう言われて舞台に現れたのは、30歳くらいの男性だった。なんだか韓ドラにでてきそうな雰囲気がある。
「村田良則です。一年の教師になるのは初めてで・・・」
自己紹介が続く中私は一年間担任となる男性教師を見つめていた。
式の様子を長々と書くのもなんなので省略する。
式のあと私たちは五組の教室にいた。
この後の説明がされるなか私は希望に燃える春というのを味わっていた。
これから・・・どんな中学生ライフが始まるんだろう?