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とある女子大生の日記  作者: 梅枝 紅梅
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歯車

私の名前は、梅枝紅梅。大学二年生で二十歳、レポートに追われる一般的な学生だと自分では思っていた。

しかし最近、と言うより今日なのだが、、超常現象、または怪奇現象とも言うべきことが起こり、その出来事を自分なりに整理するために、この日記を書いている。

まず一つ目の怪奇現象は、大学から帰るため電車に乗っていた時に起こった。

その時は椅子に座って小説を読んでいたと思う。ふと、景色を見ようと顔を上げて、窓を見ると、窓にびっしりと『歯車』が写っていた。その歯車は一つ一つが噛み合い、ぐるぐると回っていた。その時私は目がおかしくなったのかと、思い、目頭を抑え、目を閉じて、もう一度窓の外を見た。そこには先ほどを一寸の違いもなく、歯車が回っていた。ただぐるぐると、音もなく、無意味に回り続けていた。周りの乗客に目を向けると、普段通り寝ているか、ぼーっとしているか、スマホを見ているだけで、慌てているようには見えなかった。つまりこれは私にしか見えていないものなのだと、すこし絶望した。みんなが見えているのなら、少なくとも私はおかしくない。私にしか、見えていないということは私がおかしい、イカれているのだ。目的の駅まで、この歯車は見え続けていた。もし明日も歯車が見えているのなら、病院に行くべきだと考え、きっと疲れているせいだ、とも考えていたので寄り道などせずに帰路についた。

この後に、歯車が見えていたことなど、米粒一つ程度の出来事だったと考えさせられることが起こるとは、思わなかった。

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